「ライバルに勝ちたいGK」へ!
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— 山野陽嗣╱Yoji Yamano (@yoji_yamano) 2015年10月15日
★前回記事は⇒『【GK論】なぜ、ハリルは西川周作選手を外して、中村航輔選手を代表初招集したのか?「驚いた」2つの理由』(☜)
≪あなたは「これ」を見て、どう感じますか?≫
僕はよく、ツイートやブログでこう述べます(下)。
今、スタジアムに居る人は、GKのウォームアップをぜひ見て欲しい。ウォームアップって2~3人のGKが同じメニューをやるので、どのGKの能力が優れてるか凄くよく分かる。例えば同じ速度のボール蹴られてもキャッチできるGKと弾くGK、同じ距離のシュートに届くGKと届かないGKなど。ぜひ!
— 山野陽嗣╱Yoji Yamano (@yoji_yamano) 2017年6月7日
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では実際に、シリア戦のウォームアップの動画を見てみましょう(下)
お気付きになられましたか?
同じメニューを行っている3人のGK。
注目して欲しいのが「3:55」頃からの練習。
強いボールがきても全て「しっかりキャッチ」する川島永嗣選手。
対照的に、「ファンブルしてしまう」中村航輔選手。
これこそが正に、GKとしての能力の「差」なのです。
※では、なぜ中村選手はキャッチできなかったのか?他にもキャッチング以外の「差」は?いくつか例を挙げると、正面キャッチの練習の際の両者の対応の「差」(下のツイートにヒント)や、「脚の使い方」…特にお腹より下のボールのキャッチの際の両者の「差」…常に「ボールが股下を抜けるリスク」をしっかり考えた対応をしている川島選手と、そうではない中村選手…など、両者の「基礎技術の差」を挙げるとキリがないほどあります。あえて全ては書かないので、皆さんも自分の目で見て考えてみて下さい。また川島選手と中村選手のみならず、東口順昭選手も交えて比較してみると、いろんな発見があり面白いですよ。ぜひ。
サイドのボールに対して手だけキャッチにいく中村選手の対応はとてもリスクがあります。対照的に川島選手はしっかりサイドステップでボールの正面に入ってからキャッチ。これだけでも大きな差。また腹より下のボールの対応の際の脚の使い方も差があります。全てにおいて差は大きいですね。
— 山野陽嗣╱Yoji Yamano (@yoji_yamano) 2017年6月12日
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≪まずは「練習」で、己の実力を認めさせなけばならない≫
もちろん、練習やウォームアップが全てではありません(下)。
その通りですね。もちろんウォームアップで上手くても試合の中のプレーがダメなGKやその逆もいますが、GKとしてもっている基礎技術などの能力は非常によく分かります。アップや練習プラス試合のプレーも見て分析すると、より一層GKの能力が分かります。あと純粋に外から見て勉強にもなります。 https://t.co/hbpgWLqjje
— 山野陽嗣╱Yoji Yamano (@yoji_yamano) 2017年6月7日
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中村選手は今回「初のA代表招集」で、ルグシッチGKコーチ(☜)のGK練習も柏レイソルのそれとは異なり、慣れない部分もあったのだとは思います(とは言え昨年の【GK合宿】☜で中村選手もルグシッチGKコーチのGK練習は、すでに経験しているのだが)。
しかし監督やGKコーチは、まずは「練習」でGKとしての基礎技術などの能力を「評価」してから、試合で使うか、使わないか…を決めます。
試合に出場するためには、まずは「練習」で監督やGKコーチを「認めさせなければならない」。
川島選手もメスや日本代表で、正に「そうやって」練習から監督やGKコーチを「認めさせて」ポジションを掴んでいったのです。
※詳しくは⇒『【GK論】川島永嗣選手がスタメン出場でメスに「6試合ぶりの勝利」もたらす!…も、日本のメディアの扱いは…』(☜)
≪GKコーチは誰よりもよく「GKの能力」が分かる≫
で、実際にGKに向かってボールを蹴っているGKコーチは、ボールを蹴れば一発で、誰よりもよく「GKの能力」が分かります(下)。
もっと言うと、実際にボールを蹴っているGKコーチは、外から見ている人以上にGKの能力がずっとよく分かる。GKコーチはそれぞれのGKの能力に合わせて蹴るボールの強度や速度、コースの突き具合も状況に応じて微妙に変えたりもします。そういう視点で外から見るとまたより一層GKが楽しくなる! https://t.co/hbpgWLqjje
— 山野陽嗣╱Yoji Yamano (@yoji_yamano) 2017年6月7日
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注目して欲しいのが上の動画で中村選手が「ファンブルした」後。
上の僕のツイートで述べたように、以降、GKコーチが若干、中村選手に対して蹴るボールの「強度」を落としているように見えませんか?(本当に「若干」ですが)
あまりにもGKのもつ「能力」を「超える」ボールを蹴っても、GKの練習にはならない。だからGKコーチはGKそれぞれの能力を「見極め」、蹴るボールの強度や速度、コース、質を微妙に調整します。
※詳しくは⇒【GK練習で蹴るボールは1本1本「意味」を込めて】(☜)
さらにこの前にも「2:58」頃に、グラウンダーのボールのキャッチング練習の際に、中村選手が「逆脚」になってしまい、そこをルグシッチGKコーチに指摘されているシーンがあります。ルグシッチGKコーチから見て中村選手は「技術的にまだまだ改善点が多い」と感じている事でしょう。
中村選手は昨年の【GK合宿】(☜)に呼ばれ、ハリルホジッチ監督、ルグシッチGKコーチにじっくりと「GKとしての能力」を吟味されています。その上でハリルホジッチ監督やルグシッチGKコーチは「中村は技術的にまだまだ改善点が多い」と評価し、だからこそハリルホジッチ監督は今回の中村選手招集について「5番目くらいのGKだった」と述べたのでしょう。純粋に「技術的」なものだけを見たら「5番目くらい」という評価だったのだと思います(あくまでも僕の「推測」に過ぎませんが。真相はハリルホジッチ監督とルグシッチGKコーチのみぞ知る…です)。
ならば、なぜ、今回、ハリルホジッチ監督は中村選手を招集したのか?
その「理由」はこちらに書きました⇒『【GK論】なぜ、ハリルは西川周作選手を外して、中村航輔選手を代表初招集したのか?「驚いた」2つの理由』(☜)
≪実は「GK本人」も「差」は実感するもの≫
GKの能力の「差」は、監督やGKコーチ以外にも、「GK本人」も実際に他のGKたちと一緒に練習すれば実感するし、凄くよく分かるものです。
中村選手が川島選手と今回、初めて一緒に練習して「1ランクも2ランクも上だ」といったコメントをしているインタビュー記事を見ましたが、それは中村選手の本音だと思います。中村選手からしたら横で同じメニューをこなし練習している川島選手を見て「おいおい、マジかよ。あれもキャッチするのか…」と驚いている事でしょう。
川島選手って身体能力の高さや派手なセービングばかりが注目を浴びますが、キャッチングやセービング、シュート前の準備などの細かな技術も、他の日本人GKと比べて「頭一つ抜けて」高い。それは2年前に大炎上したこちらの記事【日本代表の正GKは、なぜ西川選手ではなく、川島選手なのか?】(☜)に掲載した動画…西川周作選手や権田修一選手と一緒に練習(ウォームアップ)している動画を見ても、明らかです。
≪なぜ、中村選手はJリーグでシュートを止められるのか?≫
現在、Jリーグで大活躍中で、飛ぶ鳥を落とす勢いの中村選手ではありますが、年齢的に若い事もあり、実はGKとしての基礎的な技術(キャッチングやセービングなど)はまだまだ決して高いとは言えず、今は武器である「シュートに寄せるタイミングや間合いの詰め方、駆け引き」「反応の速さ」で技術的な弱点をカバーし、それでJリーグではシュートを止めている印象です。
ただし、A代表のハイレベルな国際試合になると、「技術的」にも一定レベルで完成されていないと、「シュートに寄せるタイミングや間合いの詰め方、駆け引き」「反応の速さ」だけでは、シュートは止められません(クロスやパスへの対応も同様)。世界レベルでは、中村選手と同年齢(22歳)くらいでも、技術的にほぼ完成しているGKは多い(☜)。
またA代表の国際試合になると、アフリカ、中南米、ヨーロッパ…あらゆる大陸の選手を相手にせねばなりません。中村選手の武器は「シュートに寄せるタイミングや間合いの詰め方、駆け引き」「反応の速さ」ですが、日頃、慣れ親しんでいるJリーグの選手が相手ならプレーが読めて、駆け引きに勝ち、タイミングや間合いを合わせる事ができても、アフリカ、中南米、ヨーロッパの選手たちは、皆、シュートのタイミングも間合いも駆け引きも強度も速度も…全てが大きく異なります。それらに中村選手が対応できるか…?今現時点では「未知数」です。
では、川島選手はその点どうか?
川島選手は日常(所属クラブ)が「世界」なので、日頃から世界各国のあらゆる大陸の優秀な選手が集まる欧州のリーグで、あらゆるシュート(やクロス、パスなど)を受けている。日本代表での国際試合の経験値も申し分ない。様々なタイプの外国人選手のシュートのタイミング、間合い、駆け引き、強度、速度…への「対応力」の面でも、川島選手が日本人GKの中で、現時点で「図抜けている」のがお分かり頂けるでしょう。
≪中村選手の「可能性」と、日本サッカー界の「大きな問題」≫
中村選手は川島選手や東口選手と一緒に練習する中で「いつも見ている。勉強になる」と語っています。身近に「良いお手本」があるのは、何よりも良い勉強になるものです。
こうして前向きな姿勢で学習しながら己を向上させて日本代表(A代表)にまで昇りつめた中村選手。
「技術的に未完」という事は、裏を返せば「まだまだ、たくさん伸びしろがある」という事でもあります。その「伸びしろ」を向上させて将来「開花」させる事ができるかは、中村選手次第…。
今後、ルグシッチGKコーチを納得させるくらい技術的にも成長し、川島選手の「後」に日本代表を背負って立つGKになれる事を願ってやみません。
今後も可能性溢れる若きGK中村航輔選手の事を、心から応援しています!
…で、最後に「大きな問題」。
中村選手には期待できるのですが、問題は中村選手以外に、同世代で、そういう「可能性」を感じさせるGKが見当たらない事。これは日本のGK界…いや日本サッカー界にとって、とてつもなく「大きな問題」です。
にも関わらず、現在、Jリーグでは、日本人の若手GKを育てる事よりも、手っ取り早く即戦力の韓国人GKを獲得する事が一種のブームになっており、年々、スタメンを張る日本人GKが減少しています。
また、それだけならまだしも、まだ10代~20代前半の若手韓国人GKまで獲得してきて、日本で韓国人GKを育てようとまでしている…。いやいや、ライバル国のGKを育ててどうするの?韓国人GKを育てるなら、日本人GKを育ててよ!…と感じずにはいられません。
こういった問題が続いていると、将来的には今以上に「GK不足」に日本は悩まされる事になりかねません。
良いGKがいないと、ハイレベルな国際大会(W杯など)のギリギリの勝負を勝ち上がる事は絶対にできない。
「GK」で勝敗は分かれる。
「GK不足」は確実に日本の勝敗、日本サッカー界の未来に直結してきますよ。
※今、日本で起こっている「GK」に関する問題や、中国、韓国、アラブとの「GK指導」の「差」についても、詳しくはこちらに書きました。ご覧下さい⇒『【GK論】日本のGK指導はアジアでも2、3歩、遅れている』(☜)
この「大きな問題」に対して、自分自身が「できる事」は非常に限られてはいますが、とにかく微力ながらも、今後も魂込めて全力で「GK活動」を続けていきたいと思います!
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— 山野陽嗣╱Yoji Yamano (@yoji_yamano) 2015年7月21日
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②≪「海外挑戦すべきか、しないべきか?」 正しい【決断】を下せる「3つ」の方法〈前編〉≫
④≪「海外挑戦すべきか?」正しい【決断】を下せる「3つ」の方法〈後編〉 お金、治安、語学…目標はあるけど【決断】できない人へ≫
⑤≪「ハイボールが苦手」なGKが「ハイボールが武器」になる練習法≫
⑥≪背が低いGKがやるべき事は本当に「牛乳を飲む」事なのか?身長など先天的な問題を抱えるGKが「やるべき事」≫
⑦≪海外挑戦するなら言葉は勉強してはならない。外国語を覚える6つのコツ≫
⑧≪「キックが上手い」GKより「キックが下手」なGKの方が良かったワケ≫
⑨【広島県の高校生GKの課題「7つ」 ≪GK分析レポート2015≫】
★New!⑩≪GKのコーチングは、何を、どう、伝えれば良いのか?GKのコーチングを、味方によく聞いてもらえる「コツ」とは?≫
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今回のワールドカップを見ていて思うのですが、俗に言われるスーパーセーブはパンチングorタッチできるか否かでコースを変えることが重要に感じました。川島選手はパンチング能力が拙いと思います。
世界各国のゴールキーパーと比べると、反応が出来てないように感じます。特に強豪各国のキーパーは、正面のボールはキャッチし、正面以外はコースを変えることをメインに動いているのが素人目にもわかります。
一概にキャッチの精度だけでGKの差として決めつけてしまうのはどうなんでしょうか。
キャッチの精度「だけ」でGKの差と言っているのではありません。様々な要素を全て含めた「総合力」で川島選手が他の日本人GKよりも上だと言っています。その中で、技術的な差を示す動画として、こちらを例に挙げているだけです。キャッチ以外の他の技術面で見ても、川島選手は他の日本人GKよりも優れていますよ。
それに、キャッチが全てではないですが、W杯で戦うには最低限、必要なキャッチングレベルというものがあります。確かにセネガル戦ではパンチングのミスが出ましたが、例えばベルギー戦でアザールのシュートを止めた際のパンチングは素晴らしかったですし、キャッチにしても、何度となく正面でしっかりとキャッチしています。そういうシーンは一般視聴者には「当たり前」のプレーに見えて目立たないですが、キャッチング能力が高い川島選手だからこそキャッチできているのであり、非常に重要なプレーです。
他国のGKも、あのデヘアもCロナの正面のシュートを後逸して決められていますし、ミスはしていますよ。確かに強豪国のGKはレベルが高いですが、川島選手を見る時くらい厳しい目(人間には物理的に不可能な事まで要求して批判するなど理不尽な目もある)で見ると、強豪国のGKも「ミス」と言えるものは、たくさんあります。川島選手ももちろん課題はありますが、まずは川島選手に対して「川島=全て悪」て先入観をなくして見る事が重要で、そうすれば川島選手の良い部分もたくさん見えてくるはずです。
お返事ありがとうございます。
川島選手の印象としては、センタリングからのヘディングシュートに対し反応が遅れているように感じます。日本はこれからも身長差でヘディングシュートが打たれる本数は間違いなく増えると思いますし、改善すべき所ではないでしょうか?
サイドの選手に対し、セオリー通りにニアを閉めているからと言うのは分かります。
しかし、クロスに対し前に出てキャッチやコースを絞っての飛びつき等の駆け引きが弱く見えます。
川島選手はセオリー通りに動いて失点してるような気がします。
オリバーカーンも、川島はゴールキーパーならチャレンジすべき所があるとも言ってますし、やや引き気味だとは思いませんか?
そして、何より他DF選手との連携に問題があるように思います。川島選手のコーチングが問題なのか、DFの能力が問題なのかは一概に言えないとは思いますが、山野さんはどこに問題があると考えていますか?
若手の中村選手の基礎や信頼がまだ足りないというのは分かりますが、今後次第では正キーパーは中村選手になるのではないでしょうか。
私はデヘアの失点は、間違いなく本人の責任であると思いますけどね。