デンソーチャレンジGK分析 【後編】 「短所」と「印象に残ったGK」。


 

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デンソーチャレンジGK分析【中編】 日本のGKの「長所」』(☜クリック!)の続きです。

 

 

デンソーチャレンジから早1ヶ月が経過しました。

新たに始めたGKアドバイザー業務全国のGKのプレー・失点の分析や、「全国どこでも出張GKコーチ」「GKノウハウ執筆活動」☜クリック!など)が忙しく、なかなか【後編】を書く事ができませんでした。申し訳ございません。

 

南は九州から北は北海道の選抜まで、日本の大学トップレベルのGK8人のプレーを実際にスタジアムで見て分析した結果、日本の大学生GKの「短所」は

 

 

ハイボール

 

 

…であるという結論に達しました(現時点では)。

 

実はこの「ハイボール」。Jリーグや日本代表のGKを分析した際にも「問題」だと感じた部分。そう。つまりこれは、大学生に限らず、Jリーグ、日本代表…「日本全体のGKの課題」だという事が判明しました。※詳しくは以下のリンク先。

 

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今回のデンソーチャレンジでも特に多かったのが、ハイボール(クロス等)に対して「かぶる」ミス。かぶったのは8人のGK中「3人」。8人中「約半分」のGKが1試合に1回「かぶる」ミスを犯していたという現実(少なくとも自分が見た試合の中では)。いずれも相手がシュートを外してくれて失点を免れたので大事には至りませんでしたが、「世界で勝つ」という事を考えた場合、これだけ「かぶる」ミスが出ていては、必ず世界相手にはそのミスを突かれて失点して負けてしまう…と危機感を抱きました。どれだけ試合中に良いプレーをしていても、この1回のハイボールミスが命取りになるのです。※ここで言う「世界」とは「W杯」レベルの大会です。

 

実際に今年のJリーグでも「かぶる」ミスからの失点が命取りとなって勝敗が分かれた試合がありました(ヴィッセル神戸VS柏レイソル。下の動画「2:12」)。

 

 

 

8人のGK中3人が「かぶった」と書きましたが、かぶりはしなかったものの「上手く処理できない」ミスが起こったGKが「3人」いました。「上手く処理できない」とは例えば「パンチングの判断をするも上手く弾けない」「飛び出したけどボールに触れない」…などです。実はこれが、Jリーグでも一番多いGKのハイボールミス。下の動画6つが、その「上手く処理できない」ミスから生まれた失点です。

 

※名古屋グランパスVS松本山雅(下の動画「1:10」)。

 

 

※湘南ベルマーレVS浦和レッズ(下の動画「1:35」)。

 

 

※柏レイソルVSベガルタ仙台(下の動画「2:47」)。

 

 

※名古屋グランパスVS鹿島アントラーズ(下の動画「1:50」)。

 

 

※ベガルタ仙台VS清水エスパルス(下の動画「2:28」)。また失点には繋がらなかったものの「1:08」にもハイボールのミスが…。

 

 

※Jリーグだけではなく日本代表のW杯の試合でも「ハイボール」のミスが勝敗を分けました(下の動画「6:30」)。

 

 

デンソーチャレンジで見た8人のGK中、実に「6人」が、ハイボールで何かしらのミスを犯していたのです。やはり、これは多い。

 

なぜ、こんなにもハイボールのミスが多発してしまうのか?デンソーチャレンジで散見されたのが「キッカーの位置」に対して「GKのポジショニング」がズレてて、それが原因でかぶってしまったり、触れなかったりするシーンでした。

 

※【ポジショニング】に関しては⇒【GK論】なぜ「ポジショニング」は重要か?』☜クリック!

 

あとは、「出れるから出る」「キャッチできるからキャッチする」のではなく、「出なくちゃいけないから出る」「キャッチしなくちゃいけないからキャッチする」という、正しい判断だからそのプレーを選択するのではなく、「やらなくちゃいけない」という間違った「強迫観念」から無理な判断を下してしまっている(☜クリック!)シーンが多く見られました。これは上の動画のJリーグや日本代表のハイボールミスでも同じ事が言えます(全てに当てはまる訳ではありませんが)。

 

※【判断】に関しては⇒GKの【判断力】を身に付ける方法

 

「ハイボール」に関しては「ハイボールが苦手」なGKが「ハイボールが武器」になる練習法で、実際に自分がホンジュラスでGKコーチをしていた際に非常に効果があった練習法を書きましたが、今後も「ハイボール」が日本のGKの「最重要課題」だという意識を常にもって、その改善策を真剣に考えていきます。

 

 

最後に、このデンソーチャレンジで「印象に残ったGK」は?

 

最も印象に残ったのは、決勝戦に出場した九州選抜のGKです(VS全日本大学選抜)。

彼の魅力は、何と言ってもその「野性味溢れる反応」です。

日本ではえてして「上手い」GKが高評価されます。キックが上手い、セービングが上手い…などなど。しかし、GKにとって「最も重要」なのは何でしょうか?「上手い」事?いいえ、違います。最も重要なのは失点しない事です。そして、そのために重要なのは、やはり

 

「シュートを止める

 

…能力(「止める」前に「コーチングでシュートを打たせない」のが理想ですが)。

 

よく誤解されるのですが「上手いGK=止めるGK」ではない。「上手い」事と「止める」事は全く別の能力なのです。裏を返せば、例えどんなに上手くても、シュートを止めれなければ全く意味がないし、多少、不恰好でもシュートを止めれる能力があって無失点に抑えれるなら、そちらの方が断然、良い。

もちろん、最低限の「基礎技術」は必要です。絶対に身に付けておかねばならない基礎技術はあります。しかし、あまりにも細か過ぎるところまで「上手さ」を追求する事ばかりに気をとられて、GKにとって最も重要な「止める」能力を軽視してしまっては、本末転倒です。

 

では、この「止める」能力とは何なのか?足が速いのが先天的なものが大きく影響するのと同じで、「止める」能力も先天的なものが大きい。もちろん練習である程度のところまで伸びる事は可能ですが、そこから先はもって生まれたもの、あるいは厳しい環境の中で培った野性的なものです。

つまり「止める」能力とはそのGKがもって生まれた立派な才能であり、「上手さ」は練習すれば身に付く可能性がありますが、「止める」能力は練習でどうにかできるものではないのです(前述したように「ある程度まで」は伸びる事は可能ですが)。

 

だからこそ僕はこの「止める」(ゴールを決めさせない)能力を1つの才能として「最も重要」であると考えています。キックが上手い、セービングが上手い…そのような「上手さ」も確かに重要ですが、決して優先順位の1位ではない。1位は何と言っても「止める」能力。決勝戦に出場した九州選抜のGKは、この「止める」能力が最も優れていました。特に印象に残ったのが、前半にぺナルティエリア内での相手との1対1のシュートを左足1本で止めたプレー。上手い云々ではない、泥臭くても体のどこでも良いから反応して当てて「止める」。これこそが今の日本のGKに必要なプレーです。ミスキックやハイボールのミスもありましたが、それらは練習で改善できる。彼のもって生まれた才能=「止める」能力には、大きな可能性を感じました。

 

下のリンク先に、チリリーグのGKが相手のヘディングシュートをライン際ギリギリで止め、さらにセカンドボールのシュートもゴールの中から倒れながら必死に手を伸ばして指先で弾き出す、超人的スーパーセーブの【動画】があります。ぜひ見てみて下さい。これが「上手い云々ではなく止める野性的な反応」。そして「世界」で評価されるのは「上手い」GKではなくこういう「止める」GKなのです。中南米って日常生活からして危険で切羽詰っているので、生きてるだけでピンチに対する「直観力」とか「反応」が極限まで研ぎ澄まされるんですよね(僕も経験済み)。そういう部分も、中南米から優秀なGKが次々と生まれる要因だと思います。サッカーだけではなく、日常生活も大きく影響している。デンソーチャレンジの決勝戦に出場した九州選抜のGKからは、中南米のGKがもつ「野性的」な反応を感じました。彼は決勝戦に出場していましたが、初戦に出場した別のもう1人の九州選抜のGKも良かったです(2日目は見れなかったので分かりません)。

 

※上記のチリリーグGKの【動画】は⇒【GKの驚異の反応!ゴールライン上でミラクルセーブ3連発

 

 

また、他に印象に残ったGKは?

 

それは、全日本大学選抜のサブGKです。

 

えっ?「サブGK」?と思った方も多いでしょうが…。そうです。サブGKです。

 

僕は試合に出場しているGKだけではなくサブGKも見ています。そのために重要視しているのが「ウォームアップ」。アップの中のプレーを見れば、そのGKの長所と短所がだいたい分かります。そのアップを見るために朝の試合もキックオフ1時間前にスタジアム入りしたのですが、さすがにその時間帯は観客席にまだ誰1人いませんでしたね(笑)。一番乗り(笑)。

 

この全日本大学選抜のサブGKの何が良かったのかというと、何と言ってもその

 

身長

 

…です。これこそ正に「もって生まれたもの」であり、彼の才能

 

日本国内だけで戦うのなら身長が180cm未満でも何とかなりますが、「世界で戦えるかどうか」という視点から見た場合、やはり現代のGKは最低「185cm」はないと厳しいのが現実です。190cm以上あれば理想的。この全日本大学選抜のサブGKは、その「190cm」をもっていました(詳しい身長は分かりませんが、遠くからはそう見えました。もし違っていたら申し訳ございません)。これは非常に大きい(身長が「大きい」という意味だけではなくて、世界で戦う上で「大きなメリットになる」という事)。特に日本のGKの「最大の弱点」が「ハイボール」である事を考えれば、なおさらです。彼のこの身長は、日本のGKの最大の弱点であるハイボールを「武器」に変えれるだけの可能性を秘めています。

アップを見た限り確かにまだ粗削りな面はありますが、身長が高いだけではなく骨格もしっかりしており、GKとしてのスケールの大きさを感じました。こういう190cmはあろうかという貴重な長身GKを日本は大切にしなければならないし、彼にはこのまま順調に成長して日本を代表するGK、そして「世界で通用するGK」になって欲しいと心から思いました。

 

以上の事からも、僕はスタメンGK、サブGK、出身校、過去の実績などに捉われず、また上手い下手でもなく、「止める」能力や「身長が高い」事などの素材を重視してGKを見ている事がお分かり頂けたかと思います(特に20歳前後の若いGKはそこが大事。「上手さ」は良い練習を積めばどうにかなりますが、「素材」はもって生まれたものなので練習でどうにかできるものではないから)。

 

「止める」能力にしても「身長が高い」事にしても、練習でどうにかなるものではなくもって生まれたそのGKの貴重な「才能」であり、そういう「才能」を見抜いて最大限に伸ばしていけるGKコーチでありGKアドバイザーになりたい、いや、ならなければならないと決意を新たにしました

 

日本にも素晴らしい「才能」をもったGKがたくさんいます。

 

日本のGK発展に少しでも貢献できるよう、今後も魂込めて活動していきます!!

 

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非常に残念な事に日本ではまだまだ「GKコーチ」が不足していて正しいGK指導が普及しておらず、このような「問題点」を抱えながら、それを指摘してくれるGKコーチがいないがために自分が抱える問題点に気付かず、何が問題なのかも分からないままただ漠然と練習して、一生懸命やっているにも関わらず徒労に終わって全く伸びない…というGKが、全国に山ほどいる。

 

これほど、もったいない事はありません。

 

自分の経験上、多くのGKが「ちょっとした気付き」を与えるだけで、まるで別人のように成長し、第3GKから正GKに、アマチュアからプロに…と、自分の人生を変える事ができる。※実際の事例は以下のリンク先☟

 

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だからこそ僕は、この「GKアドバイザー」業務を行っている。全国のGKから送られてくるプレーや失点の動画を分析し、何が「持ち味」で何が「問題点」かを伝えてさらなる成長を促し、プロに行きたいGKはプロに、今の所属チームでレギュラーになりたいサブGKはレギュラーに…自分の人生を変えて欲しい。その手助けをしたいからこそ、僕はこの「GKアドバイザー」業務を行っているのです。それが、ひいては「日本のGKのワールドクラスへのレベルアップに繋がる」と信じているから…。

 

このブログのように写真を用いてプレーを分析して欲しい全国のGKの皆様。GK分析業務を行っていますので必要事項「氏名」「住所」「年齢生年月日)」「連絡先電話番号」「所属チーム」(無所属の場合「無所属」で)を明記の上、以下のメールアドレスまでご連絡下さい!「本気で成長したい魂あるGK」なら、誰でも大歓迎です!(詳細はメールにてお伝えします)

 

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