<第5回> 「読者の質問」&「Yojiの回答」コーナー! ~~ ホンジュラスの英雄 「ダビド・スアソ」 ~~


 

 読者の皆様から寄せられたご質問に対する「Yojiの回答」コーナーの、<第5回>です。一気に全部のご質問には答えられないので、日をおいて、届いたご質問から順番に答えさせていただきます。

 

あくまでも「Yoji個人」が感じたことを、そのまま回答させていただきますので、同じ経験をしたけど違う感じ方をした人もいらっしゃるかと思いますが、その点はご了承下さい。

 

 

 

<今日の質問>

 

 

「ホンジュラスの代表的なサッカー選手と言えば、イタリアでプレーし、世界選抜にも選ばれたこともある、ダビド・スアソが挙げられますよね?」

 

 

 

Yojiの回答>

 

 

 その通りです!日本のサッカーファンの中にも、「ダビド・スアソ」を知っている方が結構いらっしゃるようで、僕としては大変、嬉しい限りです。

 

 

 

 ダビド・スアソ(「David Suazo」)は、現在の「ホンジュラスNo.1プレーヤー」であり、最も世界的知名度がある、ホンジュラス人サッカー選手の1人です。ポジションは「FW」。持ち味は、人間離れした「スピード」と「パワー」、そして、野生的な「得点感覚」と「決定力」です。

 

 

 

 「1979年11月5日」に、ホンジュラスの「サン・ペドロ・スーラ」で生まれたダビド・スアソ…(僕と同じく、今年、28歳)。

 

 

 

幼少時代は、「マラトン」の下部組織でプレーしていたそうです(「マラトン」に関しては、過去に何度かこのブログ内でも紹介してきたので、今回は説明を省略させていただきます)。

 

 

 

 その後、マラトンのライバルチームである、「オリンピア」にて、プロ契約。この際、マラトンとオリンピアの間で、相当、もめたようです(マラトンのファンは、「せっかく育てたスアソを、オリンピアに横取りされた!」とキレたらしい…)。

 

 

 

 僕のアミーゴでもある「元パナマ代表正GK」ドナルド・ゴンサレスも、同時期にオリンピアに所属しており、ダビド・スアソと共にプレーしています。当時のダビド・スアソの印象をドナルドに聞くと、「確かに、足はメチャクチャ速かったが、技術的には、まだ荒削りだった…」そうです。

<動画> オリンピア時代のダビド・スアソのゴール集!(↓画面をクリックすると「動画」が始まります)

  

 

 

 

 ダビド・スアソが、本格的にその名を世界にとどろかせ始めたのは、「2000年シドニーオリンピック」からです。この大会でダビド・スアソは、4得点を挙げ、「得点ランク2位」に輝きます。

 

 

 

ちなみに1位は、6得点を挙げた「チリの英雄」サモラーノ。ダビド・スアソと共に2位に輝いた他の選手は、G大阪でも活躍したパトリック・エムボマなど…。そして3位は、3得点を上げた「日本のエース」高原選手など…。

 

 

 

 実はダビド・スアソ、この「2000年シドニーオリンピック」の前年…「1999年」、ホンジュラスのオリンピアから、イタリアの「カリアリ」へと移籍しています。ここで一気に、ダビド・スアソの才能が開花しました。

 

 

 

 イタリアで「技術」も飛躍的に成長したダビド・スアソは、元から持っていた超人的な「スピード」にもさらに磨きをかけ、気が付けば、「世界一の鉄壁DF」と言われるイタリアのDF陣をもってしても、全くもって止められないほどの「モンスター」に変貌していました。

 

 

 

 「セリエA」と「セリエB」を行ったり来たりしていた当時のカリアリにあって、ダビド・スアソ自身は毎年、コンスタントに得点を重ねていき、カリアリ在籍「7年間」でのリーグ通産得点数は、何と驚愕の「87得点」!!

 

 

 

 しかも、一般的には、2部リーグから1部リーグに上がると、当然、得点数が落ちる選手が多いものですが、ダビド・スアソの場合は、セリエA、セリエBに関係なく、毎年、得点数を増やしていき、「セリエA・2005-2006」シーズンには、何と、取りも取ったり、唖然呆然の「22得点」!!(これは、カリアリの長い歴史上、クラブ最多得点記録!) このシーズンのセリエAの「得点ランク3位」に輝きました。

<動画> 「セリエA・2005-2006」シーズンの、ダビド・スアソの「全22ゴール」集!!

  

 

 

 

 この「セリエA・1シーズン22得点」という数字が、どれだけ凄いのか?日本のサッカーファンにも分かり易いように、馴染みのある、日本代表の選手と比較してみましょう。

 

 

 

 昨年の「ドイツW杯」で、高原選手と共に「日本のエース」としてプレーした、柳沢選手。彼も、「イタリア・セリエA」でプレーしていました。また、ダビド・スアソと同じ「FW」というポジションなので、比較するには丁度良いのではないかと思います。

 

 

 

 柳沢選手は、「サンプドリア」「メッシーナ」に所属し、合計3年間、イタリア・セリエAでプレーしました。…で、その3年間の通算得点数は…?

 

 

 

 

 

 「0得点」。

 

 

 

 

 

 「3年間」で、「0得点」です。

 

 

 

 

 それに対して、ダビド・スアソは、「1年間」だけで、「22得点」(ちなみに、ここ「3年間」は合計「43得点」!)。

 

 

 

 いかがでしょうか?

 

 

 

 これは、柳沢選手の実力がどうこうと言う問題ではないと思います。柳沢選手も、素晴らしいサッカー選手です。それでも、セリエAでは、1得点もできなかった…。

 

 

 

 要するに、「イタリア・セリエA」というのは、それくらい、得点するのが難しいリーグなのです。

 

 

 

 さらに言うと、このシーズンの「得点ランク2位」は「ユベントス」のフランス代表選手、ダビド・トレゼゲ。そして「得点王」は、「フィオレンティーナ」のイタリア代表選手、ルカ・トニ…。

 

 

 

 並み居る「ビッグネーム」を相手に達成した「得点ランク3位」という偉業だったのはもちろんのこと、よく見るとトレゼゲもトニも、所属チーム自体が強い…。「強い」ということは、それだけチームメイトからの「アシスト」も多いし、「得点チャンス」は、おそらくダビド・スアソよりも多くあったと推測されます。

 

 

 

 つまりダビド・スアソは、「カリアリ」というセリエAの「下位チーム」に所属し、「アシスト」も「得点チャンス」も決して多くない中で、この「22得点」&「得点ランク3位」という偉業を達成したのです。おそらく「決定力」に関しては、トレゼゲ、トニにも負けてないはずです。

 

 

 

 しかも、ダビド・スアソの得点シーンを見てもらえれば分かるのですが、そのほとんどが、自分1人で強引に相手DFをズタズタに切り裂いての得点…。大したチャンスではなくとも、自分自身の圧倒的な個人能力のみで、チャンスに変えて得点してしまう…。正に、G大阪時代のパトリック・エムボマ状態です(スアソはそれを、イタリアでやっている!)。

 

 

 

 実はエムボマも、ダビド・スアソと同じく、カリアリに所属していたことがあります。しかし、あのエムボマをもってしても、カリアリでは、ほとんど得点を挙げることができませんでした…。この事実も、「いかにダビド・スアソが凄いか!?」ということを、如実に物語っていると思います。

<動画> カリアリでの、ダビド・スアソのゴール集!!

  

 

 

 

 そして、この「セリエA・2005-2006」シーズンの「22得点」&「得点ランク3位」+これまでのイタリアでの活躍が評価され、2006年、「イタリア最優秀外国人選手」に、「ACミラン」のブラジル代表選手、カカーと共に選ばれます。

※昨年、「イタリア最優秀外国人選手」に選ばれた時の、ダビド・スアソの写真。

david suazo

 

 

 

 もはやカリアリのみならず、セリエAを代表するストライカーに成長した、ダビド・スアソ…。

 

 

 

 当然、毎年のように、ビッグクラブからオファーが届きました。その中には、スペインの「FCバルセロナ」や「レアル・マドリード」、イングランドの「マンチェスター・ユナイテッド」など、世界有数の名門クラブの名前もあったとか…。

 

 

 

 しかし、カリアリ側が「絶対に、スアソは出さん!!」と頑なに移籍を拒否し続けたために、なかなかビッグクラブへの移籍が実現しませんでした。

 

 

 

 

 そんなダビド・スアソも、ようやく今年、念願、叶ってイタリアのビッグクラブである「インテル・ミラノ」への移籍が決まりました。

 

 

 

この移籍の際も、同じイタリアのビッグクラブ「ACミラン」と激しい「スアソ争奪戦」になったらしく、二転三転のドタバタ劇の末に、ようやく「インテル入団」が決定したようです。

 

 

 

今年、インテルに移籍してからのダビド・スアソの活躍をあまり聞かないので、現在、彼がどうなっているのか、全く、分かりません。誰かそこら辺、詳しい方がいらっしゃれば、ぜひ教えて下さい!!

 

 

 

<動画> インテル移籍後、初ゴールを決めた、ダビド・スアソ!!相手の「ジェノア」には、同じホンジュラス代表の同僚、フリオ・セサル・レオンの姿も…(レオンはレッジーナ時代、中村俊輔選手と、チームメイト。どちらがFKを蹴るか、もめたこともあるとか…。身体能力はもちろん、めちゃくちゃテクニシャンです!)。

  

 ちなみに、「スアソ家」は、「サッカー一家」です。スアソ家の長男・ニコラスは、かつてマラトンとホンジュラス代表でキャプテンを務めた、ホンジュラスサッカー界の「伝説」的FWです(監督としても、かなりの実績を残しています)。

 

 

 そして、実兄ルベンと、実弟ヘンドリーは、「レンカ」時代の僕のチームメイトです。ヘンドリーは、スアソ兄弟の中でも、最も、ダビド・スアソに似ています(顔も声もそっくり!)。

 

 

…ただ、残念ながら、プレースタイルは全く似ていませんでした(笑)。ルベンもヘンドリーも足が遅かったです(笑)。同じ「スアソ家」の血を引いていても、なぜダビド・スアソだけが、こんなにも足が速くなってしまったのか?…本当に不思議です。

 

 

 

 

 

 カリアリ時代は、キャプテンも務めた、ダビド・スアソ…。世界各国の、ありとあらゆる猛者が集うセリエAにて、経済的にも貧しい小国に過ぎない「ホンジュラス」のサッカー選手が、「キャプテンマーク」を巻いて活躍する…。ホンジュラス人のみならず、彼の活躍に勇気をもらっている人は、世界中で多いと思います。僕もその1人です!!

 

 

 

 そんな「ダビド・スアソ」を、みなさんも応援してあげて下さい!!

 

 

 

 ヨロシクお願いします!!

 

 

 

 また何かご質問等ございましたら、お気軽にご連絡下さい。

 

 

 

 貴重なご質問、誠にありがとうございました。

※カリアリ時代…。キャプテンマークを巻いて奮闘する、ダビド・スアソ。

David Suazo.

 

 

※連絡先メールアドレス☟☟☟

cafehondurasyoji@hotmail.co.jp

 

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2件のコメント

  1. プロフィールの写真を変えました。 geocare です。
    ドログバが母国の子供達に憧れられているのと同じように、
    ダビド・スアソを目標にするホンジュラスの子供達も多いでしょうね。
    恐らく、彼がホンジュラスで生を受けたからこそ、今の彼があるんでしょうね。
    ホンジュラスという環境が彼を育てたのかもしれないと思えます。しかし、
    ビッグクラブへの移籍後、本来の持ち味を活かし切れない選手が多いのもまた事実です。
    彼にはそうなって欲しくないものです。ホンジュラスの希望の星として…。

  2. geocareさん。
     
    コメントありがとうございました。おっしゃる通り、ダビド・スアソを目指すホンジュラスの子供達は多いと思います。そして、サッカーに全く関係無い人も、ダビド・スアソの活躍に勇気をもらっています。
     
    geocareさんが言う通り、現在の「ダビド・スアソ」を生み出したのは、紛れもなく「ホンジュラス」という環境です。彼自身も当然、そんな母国ホンジュラスに対する熱い想いを持っているはずです。僕も、自分を育ててくれたホンジュラスに対して、感謝の気持ちを強く持っています。
     
    本当、ビッグクラブに行っても、彼、本来の持ち味を失わないよう、心から祈っています。彼ならきっと、更に飛躍して、世界中の、より多くの人々に感動を与えてくれるに違いありません。
     
    コメント、誠にありがとうございました。

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