最近、「亀田一家」に関して、日本では大騒ぎになったようですね。
僕は日本に居ないので、世間がどんな感じで盛り上がっていたのか、今一、分かりません。「YouTube」などでは少し、見ましたが…。
僕としては、「反則」がどうとか、「謝罪」がどうとか、言うつもりはありませんが、1つだけ…この「亀田一家」の問題と、「サッカー日本代表」の共通点を見つけたので、今回はそのことに関して書かせていただきたいと思います。
「俺のパンチは、宇宙一や!」
これくらいの発言は、僕個人としては「あり」だと思います。だって、その方が、試合が盛り上がりますからね。
「K-1」の試合でも、試合前に、両選手の「なじりあい」の映像が出てきます。それがあるのと無いのとでは、やはり同じ試合でも、盛り上がりに差が出てくるので、それくらいの「演出」は、あっても良いのではないか…と、個人的には思うのです。
「亀田一家」が問題だったのは、「ゴキブリ」「いじめ」発言など、あまりにも相手選手や社会に対する敬意と配慮に欠けた言動と、あの「反則行為」…そして「反則指示」…だったと思います。
まあ、その話は今回は置いといて(笑)、「亀田一家」と「サッカー日本代表」…一見、全く共通点など無いように見える両者ですが、実は、同じような「匂い」を僕は感じてしまうのです…。
「俺のパンチは、宇宙一や!」
「亀田一家」の次男は(「ダイキ」が変換で出てこないので、今回は「次男」で…)、この発言は冗談ではなく、本気でそう思い込んでいたのだと思います。
しかし実際は、多くの評論家の間で言われているように、「亀田一家」の次男は、「世界戦」をやるような実力には達していなかった…そうです。これではまるで、「裸の王様」…。
一体なぜ、こんな現象が起きてしまったのか…?
それはやはり、「マスコミ」が、「亀田は強い!」…という「イメージ」(実は「虚像」)を人工的に作り上げたから…だと思います。
それ自体は、別に悪いことではないと思います。むしろ、時にはそれがプラスになることもあります。なぜなら、スポーツ選手は時として、こうやってマスコミから騒がれることで、その「勢い」に乗って、実力以上のものを発揮できることがあるからです。
…しかし、そうやってマスコミが作り上げた「イメージ」「虚像」と、「現実」とのギャップがあまりにも大き過ぎた場合…視聴者やファンは「…あれ!?」と、まるでキツネにつままれたかのような感覚に襲われます。
そして、「何だよ~…」と、気持ちが一気に冷めていってしまうのです。
僕はここに、「亀田一家」と「サッカー日本代表」の共通点を感じるのです。
「ジーコ・ジャパン」の、「ドイツW杯」までの4年間…。日本中の誰もが、日本代表は「トルシエ・ジャパンから比べて、右肩上がりで成長している!」…と、信じていました。
マスコミも、「W杯ベスト8以上も狙える!」「オーストラリアには勝てる!」「ブラジル相手にも、勝てる可能性は充分にある!」…と、大いに盛り上がっていました。
しかし、昨年の「ドイツW杯」…。実際にフタを開けてみると…。
「日本代表は、強い!」という、当初、日本国民の誰もが持っていた「イメージ」とは、あまりにもかけ離れた「現実」…。
この瞬間、おそらく多くの日本国民が、「日本代表は強い!W杯ベスト8以上!」「トルシエ・ジャパンからの、右肩上がりの成長!」「オーストラリアなんて楽勝!ブラジルにも勝てる!」…という、当初、描いていた日本代表に対する「イメージ」が、実はマスコミから作り出された「虚像」だった…ということに、気付いたのではないでしょうか?…少なくとも、僕はそうでした。
「オシム・ジャパン」になってから、日本代表の試合で、スタジアムの空席が目立ちますが、それは、昨年のW杯で、「イメージ」「虚像」と、あまりにもかけ離れた「現実」を見せ付けられたことによる、日本代表に対する、ある種の「しらけムード」が国民の間で高まっているのかな~…と、僕は感じるのです。
例えば、先日の「エジプト代表」との親善試合…。
相手を「アフリカ王者」とマスコミは大いに盛り上げ、実際に日本代表は、その「アフリカ王者」を「4-1」と一蹴して、「いや~、やっぱ日本代表は強い!ジーコ・ジャパンからの右肩上がりの成長!」…と、世間ではこういうムードになるはずだったのだと思います。少なくとも、「マスコミ」の狙いは、そこにあったはず…。
…しかし、昨年のW杯以降、冷静に日本代表を見るようになった人は、
「『アフリカ王者』と言ったって、『アフリカ最強クラブ』である『アル・アハリ』のメンバー8人全員が来日してないし、ヨーロッパ組だって、1人も出場してないじゃん。これって、エジプト代表の2軍以下のメンバー構成だよな…。長州力じゃないけど、また、噛ませ犬かよ…。」
…という、「冷めた」印象を持ったに違いありません。
よくよく冷静に現在の「オシム・ジャパン」を見てみると、正直、言って、近年の日本代表と比べて、明らかに弱くなっているのが、分かるはず…。
日本代表が本当の本当に「右肩上がりの成長」を遂げていた「トルシエ・ジャパン」時代より弱くなっているのはもちろんのこと、僕的には、「ジーコ・ジャパン」時代よりも、さらに弱くなっているように感じます。
「オシム・ジャパン」が、いくら「ドイツW杯ベスト16」の「スイス代表」に勝ったとは言えど、「ジーコ・ジャパン」は、「世界王者」である「ブラジル代表」を相手に、「W杯の予行演習」とも言える重要な大会…「コンフェデレーションズカップ(コンフェデ)」で、互角以上の闘いを繰り広げて、引き分けています。また、同大会では、「ヨーロッパ王者」の「ギリシャ代表」に勝っている…(逆に「オシム・ジャパン」は、この「コンフェデ」の出場権すら、逃している)。
僕は、この「ジーコ・ジャパン」の功績は、「オシム・ジャパン」が「スイス代表」に勝ったことより、遥かに凄いものだと思います。…しかし、その「ジーコ・ジャパン」でも「W杯」の舞台では、同じ「ブラジル代表」を相手に、全く歯が立たなかった…。
そして、肝心の「絶対に勝たなければならない大会」では、「オシム・ジャパン」は、今年の「アジア杯」で「ベスト4」止まり…。これは、現在の日本代表が、過去と比べて明らかに「下降線」を辿っている…という、動かぬ「証拠」だと思います。これに関しては、言い訳できないはず…。
しかしオシムは大会後、「サッカーの内容自体は、優勝したトルシエ時代、ジーコ時代よりも良かった。ビデオを見比べてもらえば分かる…」という、一国の代表監督としては、最も恥ずべき…絶対にしてはならない発言をしています。
これは、トルシエ、ジーコに対する、最大級の「侮辱」です。「亀田一家」が、相手選手を「ゴキブリ」呼ばわりすること以上に、極めて「無礼」な発言なのです。そもそもこれは、「敗者」がする発言ではない…。
ところがマスコミは、こんなオシムの発言も「オシム語録」として、「神格化」する…。だからオシムも、どんどん言動がエスカレートする…。
こうして見ると、「亀田一家」も「オシム」も、大差は無いように思えてくるのですが…。
「オシムは世界的にも有名な監督」…という「イメージ」を持っている日本人が多いようですが、これも、もしかすると「マスコミ」によって作り上げられた「虚像」かもしれません…。なぜなら、僕はオーストリア現地のサッカー関係者に、オシムのことを尋ねてみたからです。
確かにオシムは「オーストリア」国内では、有名です。それは「シュトルム・グラーツ」というクラブを、優勝させているから…。これは事実です。オーストリア人に聞けば、大抵の人はオシムを知っています…。
しかし、オーストリアのサッカー関係者に聞いたところ、オシムが有名なのは「オーストリア」国内のみであって、「他のヨーロッパの国々では、ほとんど知られていない」…らしいのです。
あれっ!?「世界的にも有名な監督」じゃなかったっけ…!?
また日本では、「無名選手の集まりだったシュトルム・グラーツを優勝に導いた名将」という「伝説」が語られていますが、これもオーストリアのサッカー関係者に聞いたところ、「オシムが監督の時、シュトルム・グラーツは大量に有能な選手を獲得した。結局、能力がある選手がたくさん居るチームが優勝しただけ」…とのこと…。
あれれっ!?「無名選手の集まり」じゃなかったの…!?
…どちらの言うことが本当かは分かりませんが、少なくとも、日本で語られているオシムの「伝説」が、実は作り上げられた「虚像」である可能性がある…というのは、1つの事実でしょう…。
長くなりました。
何にしても、僕は日本国民として、やっぱり「日本代表」が好きなのです。だからこそ、「裸の王様」ではなく、本当の意味での「強者」になって欲しいのです。それくらい僕は、日本代表に対して、強い思い入れがあるのです…。
今の日本代表を見ていると、何だか、次のW杯の「出場権獲得」すらおぼつかなさそうで、心配になります。オリンピック代表も、かなり微妙な状況に立たされていますし、このままでは、日本サッカー界は「氷河期」に迷い込みかねません。
どうか日本サッカーが、世界でも通用するくらいのレベルにまで達しますように…。
いけー、いけー、ニッポン!!!
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