※「GK」情報、盛りだくさんのメルマガ配信中!登録はこちらから!⇒【山野陽嗣の「GKマガ」】(☜クリック!)
※色の「濃い」文字には「リンク」が貼ってあります。クリック!
J1リーグ1stステージ第16節「川崎F VS 松本」。この試合の川崎Fエウシーニョのゴールを見て、皆さんはどう思われましたか?
スーパーゴール?
確かに素晴らしいシュートでした。しかし「GKコーチ」の視点から見ると、「んんん…」と思う事がありました。
それは…
松本GK村山選手の、「ポジショニング」。
そのゴールシーン…上の動画「3:09」を、もう一度、ご覧になってみて下さい。
村山選手のポジショニングが、彼から見て明らかに「右側」に寄り過ぎているのが分かります。その結果、「左側」に広大なシュートコースが空いてしまいました。
さらに注目して欲しいのが、シュートを打つ前のエウシーニョの「視線」。エウシーニョはシュートを打つ前に、「2秒間」もGKの「ポジショニング」を見て確認しているのです。エウシーニョは空いているコース「左側」に「こっちに打てば絶対に入る」と確信をもってシュートを打ったはず。
今回のブログのタイトル
「松本GK村山選手が川崎Fエウシーニョに決められたゴールは、どうにかできたのか?」
結論から言うと、あのコースにあのシュートを打たれると、例えポジショニングが正しかったとしても、止めるのは難しかったかもしれない。
しかし以前のブログ【スーパーゴールは、スーパーゴールじゃなかった!?誰も触れなかったGKのミス】(☜クリック!)でも書いたように、ポジショニングがもし正しかったら、シューターのエウシーニョに対して「よほど良いコースに打たないと入らないな」と思わせ、プレッシャーを与えて力ませてシュートをふかさせる、あるいは甘いコースに打たせる事ができた可能性があるし、もしくは、そもそも「これは入らないな」と思わせ、エウシーニョに「シュート以外の選択」をさせる事ができていた=「シュートを打たれていなかった」可能性もあります(ただ、この場面では目の前に誰もDFがいなかったのでエウシーニョはどちらにしろシュートは打ったと思うが)。ここら辺の事が、先日、日本代表との試合で好セーブを連発して一躍、時の人となったシンガポール代表GKイズワンは、できていたんですね。だから、なかなか日本代表のシュートが入らなかった。逆に言うと、ポジショニングが悪かったら、シューターは「これは入るな」と思って心理的にも余裕をもってシュートを打ってくるので、良いシュートが飛んできて失点する危険性が高まります。
上記した事をまとめると、つまり、
「正しいポジショニング」は、それだけでシュートに対する「抑止力」になる
…という事です。
今回の村山選手のような状況=CKのこぼれ球…このように左右にボールが大きく動く時って、GKのポジショニングがズレてしまう事が多いのです。村山選手だけではない。どのGKにも起こりうる事なのです。
こういう僅かなポジショニングの「ズレ」が、W杯レベルの大会になると大きな大きな「差」となって表れ、重要な場面で必ず「勝敗を分ける」事になるので、「良いシュートだったから仕方ない」で終わらせず、徹底的にこだわって改善していかなければなりません(おそらく村山選手はすでに気付いて改善に取り組んでいると思います)。
村山選手は初のJ1でありながら、今季ここまで持ち味の瞬発力を発揮し好プレーで松本を支えています。今回の川崎F戦でもPKを止めています。このPKストップは「GKの動きを見てから逆に決める」スタイルの大久保選手に対して、村山選手はその事を事前に分かっていたので「シュートの瞬間まで我慢して先に倒れない」という駆け引きを行って大久保選手に迷いを生じさせ、見事に止めました。村山選手の完勝でした。村山選手は名古屋戦でも闘莉王のPKを止めています(☜クリック!)。PK以外にも数々のファインセーブでチームを救っています。リーグのカテゴリー(レベル)が上がってもこれだけ好プレーができるという事が、村山選手のGKとしての能力の高さと、GKコーチの方の仕事の素晴らしさを物語っています。村山選手は日本人GKの中では数少ない、「足」でシュートを止めるプレーも上手いGK。ただ今回のように「ポジショニング」がズレてしまう事が、たまにあります。ほんの僅かなズレですが、この「僅か」な部分にこだわって「ポジショニング」を改善できれば、村山選手はさらに隙のないGKになれると信じています。
今後も村山選手に注目し、応援しています。
…と、ここまでは「GK」の視点で分析を行ってきましたが、次は「シューター」の視点からエウシーニョのゴールを分析してみたいと思います。
日本は「決定力不足」とよく言われます。
僕はこのエウシーニョのゴールに、日本の「決定力不足」を改善する、1つの「ヒント」が隠されていると考えます。
エウシーニョは「シュートを打つ前にGKのポジショニングを見て確認した」と書きました。ここが凄く、重要なポイント。
先日のシンガポール戦。確かにシンガポール代表GKイズワンは素晴らしいプレーを見せましたが、日本代表のシュートも、ただ闇雲に焦って打っているだけのようにも感じました。今回のエウシーニョのゴールのように「冷静に相手GKのポジショニングを確認」してから「空いているコースに打つ」といったシュートができるようになれば、日本の「決定力不足」の改善に繋がるはずです。確かに日本代表がシュートを打つ時には常にシンガポールDF陣が2、3人周りを囲んでプレッシャーをかけていたのでGKのポジショニングを確認する余裕はなかったのかもしれませんが、W杯でベスト8以上を目指すのであれば、シンガポールのプレッシャーに負けずゴールを決めて欲しかったですし、決めなければならなかったと思います。あまりにも焦り過ぎて大半のシュートが甘いコースに飛んでいたのは残念でした。イズワンは素晴らしかったですが、良いコースに飛んだシュートは2本くらいで、あとはほとんどイズワンの近くか正面でしたからね(もちろん、イズワンのポジショニングも良かったのですが)。
また、今回のイズワンのようにポジショニングが良く、シュートに対しても打たれる前には決して動かず、しっかりと両足に均等に体重をかけて左右どちらにも反応できるようにして、かつほど良いリラックス状態で良い準備をして「隙がない」GKには、シューターの方からいろいろ仕掛けて「隙を作らせる」事も重要です。
例えばブラジル人選手がよくやる、GKがまだ準備していない時にトゥキックでシュートを打って意表を突いてタイミングをズラすプレーや、それができなければ【サンフレッチェ・浅野選手のJリーグ初ゴールの「ポイント」となったプレー。GKがされて嫌な事】(☜クリック!)でも書いたように、シュート前にあえてワンタッチ入れて相手GKのポジショニングやタイミングをズラすプレー…などをして、隙がないGKから「隙を作らせる」のです。世界の一流選手はそこが上手く、メッシのゴールも多くがGKのポジショニングやタイミングをズラしているので、ゆるいシュートでも入る…というシーンをよく見ます。GKの「ポジショニング」や「タイミング」さえズラせば、強いシュートを打たなくても、ゆるいシュートで入るのです。そういうプレーこそ、正に「GKがやられて嫌なプレー」。シンガポール戦の日本代表のシュートは、全て同じリズム、同じタイミングで打たれた「正直なシュート」で、それだとGKからすると守りやすいのです(それでも良いコースに飛んでいれば入っていましたが)。
もっと「GKがやられて嫌なプレー」をしていく事が、日本の「決定力不足」解消に繋がると信じています。
シンガポール代表GKイズワンとは、自身がアルビレックス新潟シンガポールでGKコーチ兼選手を務めていた時に何度も対戦(☜クリック!)しましたが、確かに良いGKで苦戦はしましたが、彼からゴールは決めていますし、日本代表ほどのレベルの選手がゴールを決められないGKだとは決して思いません。上記のようなプレーができれば、次は必ずゴールが奪えます。
※記憶に新しい2013年CL決勝バイエルンVSドルトムント。この試合のロッベンの決勝ゴール(「6:38」)を見た多くの視聴者が「なぜ、あんなゆるいシュートが入るのか?」と思ったに違いありません。このシュートこそ正に上記の「シュート前にあえてワンタッチ入れて相手GKのポジショニングやタイミングをズラし、隙がないGKから『隙を作らせる』」プレーなのです。注目して欲しいのが、ロッベンがシュートを打つ前の動き。裏に抜け出した時点でシュートは打てました。にも関わらず、あえてワンタッチ入れて、ボールを左側に動かしてからシュートを打っています。僕はこの「ワンタッチ」が勝負を分けたと分析します。このワンタッチによりドルトムントGKヴァイデンフェラーは「ポジショニング」と「タイミング」を僅かに「ズラされた」んですね(「7:28」を見れば、その事がよく分かります)。ワンタッチの後にGKがタイミングを合わせられないよう早くシュートを打っている(GKの両足が地面に着く前にシュートを打っている)事からも、意図的にやっているのは明らかです。だからGKは、ゆるいシュートでも反応できなかったのです。これをされると、さすがのヴァイデンフェラーでも成す術がありません。ロッベンが一枚上手だったとしか言いようがない。この日、ヴァイデンフェラーの好守の前に何度となく1対1のチャンスを止められていたロッベン。「普通にシュートしたんじゃ入らない。ヴァイデンフェラーのポジショニングとタイミングをズラさないと入らない」と感じたのでしょう。この世界最高の舞台で、瞬時にその事に「気付き」、「判断」し、実際にそのプレーが「できる」ロッベンは見事という他ないです。ちなみにバイエルンの1点目(「3:38」)も「ロッベンの裏への抜け出し⇒タッチを入れてGKのポジショニングとタイミングをズラす」プレーから生まれました。※詳しくは!⇒【ロッベンのゴールから日本の「決定力不足」の解消法を考える】(☜クリック!)
最後に、もう1つ、イズワンの「攻略法」。
安定したセービング技術とポジショニング、瞬発力などをもち「横」へのボールは強いイズワンですが、その反面「上」へのボール…「ハイボール」は決して強くはありません。ここがイズワンの「弱点」と言えます。
日本代表との試合では、強くないながらも何とかハイボールを処理していましたが、正面からシュートを打ってダメなら、クロスをどんどん上げてイズワンに「ハイボール処理をさせる」状況をたくさん作っていけば、90分間の中で必ず1、2度は「上手く処理できない」場面が出てきて、ゴールを奪えるはずです。
そのヒントとなるプレーが、先日のW杯予選でもありました。下の動画「6:18」と「9:59」。DFとGKの間、あるいはこのようにGK付近に上げたクロスに対して、常に「セカンドボールを狙う」事を意識してプレーすれば、必ずゴールを奪うチャンスはやってきます。しかも、シンガポールDF陣はボールウォッチャーになる事が多い。「クロス」「ハイボール」は、アウェーのシンガポール戦で「鍵」となるでしょう。
また、上下左右へのステップやダッシュなどの動きも決して速い訳ではないので、そこら辺にも揺さぶりをかけたいですし、ジャンプ力もある方ではないのでセービングの守備範囲自体はそんなに広くなく、きちんとしたコースにシュートを飛ばせば届かず入ります。アウェーのシンガポール戦こそは、イズワンを攻略しましょう!!
※「0:08」のイズワンにとって最初のプレーとなった本田選手のシュートをファンブルしそうになるも何とか抑えたプレー。イズワンはこれまでW杯予選のような重要な試合で日本代表レベルの相手と戦った事はおそらくなく、試合前は「本当に自分の力が日本に通用するのか…?」と不安も大きかったと予想します。けど、「日本のエース」である本田選手のシュートを最初のプレーで何とか抑えた事により、「よしっ!やれるぞ!」と精神的に落ち着き、自信をもってその後のプレーに臨む事ができました。この「最初のプレー」が、後のイズワンの好プレーと試合展開に大きく影響したのではないかと分析します。アウェーのシンガポール戦では、逆にその「最初のプレー」でイズワンとシンガポールの出鼻をくじければ、一気に畳みかける事が可能なはず。どうなる、日本!?
※「GK」情報、盛りだくさんのメルマガ配信中!登録はこちらから!⇒【山野陽嗣の「GKマガ」】(☜クリック!)
★連絡先メールアドレス★
cafehondurasyoji@hotmail.co.jp
★「GK上達ノウハウ」は、こちらから!「海外ノウハウ」も!★
2月~4月までに発売した「GKノウハウ」自作電子書籍のお得な「4点セット」(4050円)を販売開始しました!!
1つ1つ買うよりもこちらのセットの方が「950円」もお得です!!
(1つ1つ買うと現価格「1100円」+「1200円」+「1500円」+「1200円」=「5000円」)。
※価格は変動します!お安い内にお早目に!
『★「ライバルに勝ちたい」GKへ!【GKノウハウお得4点セット】「判断力」+「言う事を聞かないGK」+「ハイボール」+「背が低いGK」』
☝クリック!
※以下の4点の「GKノウハウ」電子書籍のセットになります!!☟☟☟※クリックするとそれぞれの商品の詳細情報をご覧になれます!
① ≪GKの【判断力】を身に付ける方法≫
③ ≪「ハイボールが苦手」なGKが「ハイボールが武器」になる練習法≫
④ ≪背が低いGKがやるべき事は、本当に「牛乳を飲む」事なのか?身長など先天的な問題を抱えるGKが「やるべき事」≫
※クレジット決済ではなく、口座振込で購入されたい方は【 cafehondurasyoji@hotmail.co.jp 】までお気軽にメールでご連絡下さい。
2月~5月までに発売した「海外ノウハウ」自作電子書籍のお得な「3点セット」(3050円)を販売開始しました!!
1つ1つ買うよりもこちらのセットの方が「950円」もお得です!!
(1つ1つ買うと現価格「1200円」+「1500円」+「1300円」=「4000円」)
※価格は変動します!お安い内にお早目に!
『★「海外で成功したい」人へ!【海外ノウハウお得3点セット】「海外挑戦すべきか正しい【決断】を下せる方法〈前編+後編〉」+「外国語を覚える6つのコツ」』
☝クリック!
※以下の3点の「海外ノウハウ」電子書籍のセットになります!!☟☟☟※クリックするとそれぞれの商品の詳細情報をご覧になれます!
① ≪「海外挑戦すべきか、しないべきか?」 正しい【決断】を下せる「3つ」の方法〈前編〉≫
② ≪「海外挑戦すべきか?」 正しい【決断】を下せる「3つ」の方法〈後編〉≫お金、治安、語学…目標はあるけど【決断】できない人へ。
③ ≪海外挑戦するなら言葉は勉強してはならない。外国語を覚える6つのコツ≫
※クレジット決済ではなく、口座振込で購入されたい方は【 cafehondurasyoji@hotmail.co.jp 】までお気軽にメールでご連絡下さい。
「日本で『GK』の重要性を広め、『GK』の価値を高め、日本人『GK』が世界で戦えるようレベルアップに貢献する」事を目的に自身のGKコーチとしての経験から得た「GKノウハウ」や「海外ノウハウ」を執筆中!!興味がある方は、以下のリンク先からご覧下さい!!
「ライバルに勝ちたい」GKへ!
☞ ≪【GKノウハウお得4点セット】「判断力」+「言う事を聞かないGK」+「ハイボール」+「背が低いGK」≫
「海外で成功したい」人へ!
☞ ≪【海外ノウハウお得3点セット】「海外挑戦すべきか正しい【決断】を下せる方法〈前編+後編〉」+「外国語を覚える6つのコツ」≫
「GKも海外も」全てまとめて!
☞ ≪★★【GKノウハウ4点セット】+【海外ノウハウ3点セット】=≪超お得な全7点セット≫!★★≫
②≪「海外挑戦すべきか、しないべきか?」 正しい【決断】を下せる「3つ」の方法〈前編〉≫
④≪「海外挑戦すべきか?」正しい【決断】を下せる「3つ」の方法〈後編〉 お金、治安、語学…目標はあるけど【決断】できない人へ≫
⑤≪「ハイボールが苦手」なGKが「ハイボールが武器」になる練習法≫
⑥≪背が低いGKがやるべき事は本当に「牛乳を飲む」事なのか?身長など先天的な問題を抱えるGKが「やるべき事」≫
⑦≪海外挑戦するなら言葉は勉強してはならない。外国語を覚える6つのコツ≫
非常に残念な事に日本ではまだまだ「GKコーチ」が不足していて正しいGK指導が普及しておらず、このような「問題点」を抱えながら、それを指摘してくれるGKコーチがいないがために自分が抱える問題点に気付かず、何が問題なのかも分からないままただ漠然と練習して、一生懸命やっているにも関わらず徒労に終わって全く伸びない…というGKが、全国に山ほどいる。
これほど、もったいない事はありません。
自分の経験上、多くのGKが「ちょっとした気付き」を与えるだけで、まるで別人のように成長し、第3GKから正GKに、アマチュアからプロに…と、自分の人生を変える事ができる。※実際の事例は以下のリンク先☟
【なぜ「55試合連続フル出場」中で「2季連続リーグ最少失点」のGKを勝ったのに代えるのか?】(☜クリック!)
【「カメ」が「ウサギ」を抜く時】(☜クリック!)
だからこそ僕は、この「GKアドバイザー」業務を行っている。全国のGKから送られてくるプレーや失点の動画を分析し、何が「持ち味」で何が「問題点」かを伝えてさらなる成長を促し、プロに行きたいGKはプロに、今の所属チームでレギュラーになりたいサブGKはレギュラーに…自分の人生を変えて欲しい。その手助けをしたいからこそ、僕はこの「GKアドバイザー」業務を行っているのです。それが、ひいては「日本のGKのワールドクラスへのレベルアップに繋がる」と信じているから…。
このブログのように写真を用いてプレーを分析して欲しい全国のGKの皆様。GK分析業務を行っていますので必要事項「氏名」「住所」「年齢(生年月日)」「連絡先電話番号」「所属チーム」(無所属の場合「無所属」で)を明記の上、以下のメールアドレスまでご連絡下さい!「本気で成長したい魂あるGK」なら、誰でも大歓迎です!(詳細はメールにてお伝えします)
cafehondurasyoji@hotmail.co.jp
フェイスブック(誰でも閲覧可能!)
【Yoji Yamano╱山野陽嗣】
ツイッター
【@yoji_yamano】
ブログその1
【元U-20ホンジュラス代表GKコーチ・山野陽嗣の「世界一危険な国での挑戦」】
コーチユナイテッド
【GKセミナー動画&対談記事】
ワシが書いた電子書籍!
【GKノウハウ&海外ノウハウ】