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先日の「日本VSチュニジア」をTV観戦して、両GKのプレーを分析。
結果…。やはり、日本サッカー界の「最重要強化ポイント」は
GK
…であると、改めて痛感させられました。
その中でも、特に日本のGKに足りないもの…。それは、最近のブログ↓↓↓
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…でも書いたように、「ハイボール」だと再認識しました。
皆さんも記憶にあると思いますが、前半に起こったGK権田選手のハイボールのキャッチミス。巷では「偶然」と言われていますが、実はキャッチミスを引き起こした明確な「理由」が存在しました。それをこれから「写真」を用いて説明していきます。
キャッチは「手」でするものだと思われがちですが(確かに手でするのですが)、重要なのは「指」です。5本の指で「網」を作ってボールをキャッチする…イメージです。
では、指を使わず、手の平でキャッチにいくとどうなるか?壁にボールを当てると跳ね返るのと同じで、面状になった手の平にボールが当たって跳ね返り、前にこぼしてしまいます。
このキャッチングの「基礎」を頭に入れた上でGK権田選手のハイボールのキャッチミスを分析してみると…明らかに後者の「悪い例」に当たる「手の平(掌底部分)」でキャッチにいっている事が分かります。だから、ファンブルしてしまったのです。
さらに、より深く分析してみます。
キャッチは「指が重要」と書きましたが、その指の中でも最も重要なのが「人差し指」と「親指」です。この2つをしっかり閉じて「網」を作ってキャッチにいかないと、ボールをファンブルしてしまう危険性は高まってしまいます。
※下の動画は、自身が出演させて頂いたサカイクの【GKのキャッチング練習「人差し指と親指で三角形を作る】です。
ところが、この時のGK権田選手の指を見てみると、『「親指」が開いてボールにそえられていない』のです(下の写真参照)。これでは、例えどんなボールであってもキャッチするのは難しい。
以上の分析からも、このハイボールのキャッチミスが起こってしまったのは決して「偶然」ではなく「技術的問題」だった事が分かります。
では、なぜ、このような「技術的問題」が起こってしまったのか?権田選手ほどの高い能力があるGKならば、普段のJリーグではこのようなキャッチング(ハイボール処理)のミスが起こってしまう事は、まず、ありません。
しかし、これが「代表戦」の怖さ。Jリーグとは比べものにならないほどのプレッシャーがかかる代表戦。「プレッシャーがかかった」状況で「最も難しいプレー」は何だと思いますか?スーパーセーブ?いえ違います。最も難しいのは、実は「できて当たり前の基礎的なプレー」なのです。
スーパーセーブは「できなくても仕方ない」と開き直ってできますが、できて当たり前の基礎的なプレーは「失敗は許されない」という大きなプレッシャーがかかります。特にこういう何気ないハイボール処理は、場合によっては必要以上のプレッシャーがかかるもの。この時のように試合開始間もない時間帯なら、なおさらです。
このハイボールが飛んできた瞬間、おそらくGK権田選手は「うわ、嫌だな」と思ったはずです。「万が一、指の間を抜けて後逸でもしたら失点してしまう」と…。
だからこそ、普段なら「指」を使ってキャッチにいくところを、ナーバスになり、後ろに抜けないよう「手の平(掌底部分)」を使ってキャッチにいってしまった。その結果、ファンブルが起こってしまった。
GK権田選手が普段とは違う「手の平(掌底部分)」でキャッチにいってしまった理由を、僕はこう分析します(これが当たっているかは、GK権田選手のみぞ知る…ですが)。
ならば、チュニジアGKのハイボール処理はどうだったか?
結論から申し上げますと…ほぼ、完璧でしたね。
例えば前半、川又選手と競り合いながらもファンブルせずガッチリとハイボールをキャッチしたプレー。
結果的に川又選手のファール(キーパーチャージ)を取られましたが、裏を返せば「ファールになるくらい激しい当たりを受けてもチュニジアGKはハイボールをファンブルしなかった」という事です。
フリーの状態でもハイボールをファンブルしてしまったGK権田選手。
相手と激しく競り合いながらもハイボールをガッチリとキャッチしたチュニジアGK。
この点から見ても、
日本のGKと世界のGKの「差」は「ハイボール」
…である事が分かります(もちろん、GK権田選手にきたハイボールとチュニジアGKにきたハイボールは種類が違いますが)。
しかし、実は、身長自体は「182cm」のチュニジアGKよりも、「187cm」のGK権田選手の方が「5cm」も高いのです。
ところが、チュニジアGKはGK権田選手よりも「大きく」見えました。体の「厚み」がGK権田選手とは明らかに違いましたし(ユニフォームの色も多少、影響したかもしれませんが)、プレーも、ナーバスになっていたGK権田選手とは対照的に、チュニジアGKは自信に満ちていました。それらが、チュニジアGKがGK権田選手よりも「大きく」見えた要因でしょう。
チュニジアGKは身体能力も、かなり高かったです。プレーに「力強さ」がありました。上手い下手だけではなく、こういう
「強さ」
…の部分が、日本人GKに欠けている点だと思います。
そして、その「強さ」の「差」が顕著に出るのが「ハイボール」なのです。身長が高いだけでは、世界相手にハイボールは勝てない。世界で勝つには、「ここ」を日本のGKは国を挙げて早急に改善しなければなりません。
身体能力的に「強さ」で負けてしまう日本人GKが、世界で戦うにはどうすれば良いのか?
その「ヒント」も、チュニジアGKのプレーにありました。
前半、チュニジアGKが右サイドからのクロスに対して飛び出し、相手と競り合いながらも見事なパンチングで処理したプレー。
敵や味方で密集している場所にハイボール処理で出て行く場合の「鉄則」は、
「100%キャッチできる確信がなければ、セーフティにパンチングで逃げる」
…です。さらにパンチングの「鉄則」は、
「セカンドボールを拾われないよう、中央ではなく両サイドに大きく(ぺナルティエリアの外へ)弾く」
…です。チュニジアGKのプレーは、これらの「鉄則」がしっかりと守られていました。
しかも、パンチングの「技術」も高いので、しっかりパンチングから味方にボールを繋げ、カウンターの起点にもなっていました。
他にも、CKなどでは、無理をすれば出れそうなハイボールがあっても、密集に飛び出して処理をミスして失点してしまうリスクを考え、「あえて」出ずにシュートに備える「判断」も素晴らしかったです。
「無理な事は、やらない。できる事のみを、全力でやる」
このスタンスが、チュニジアGKは徹底されていました。「失点しない」事を最優先させた、リスクを最小限に抑えたプレーです。キャッチできそうになければ、セーフティにパンチングで逃げる。ミスが起こる危険があるなら、無理すれば出れそうなハイボールでも、出ない。その代わり、自分が「キャッチできる」と判断したボールは絶対にキャッチするし、自分が「出てパンチングする」と判断したハイボールは100%確実に処理する。チュニジアGKは、
「どの選択が最も失点する確率が低いか」を逆算し、ほぼ完璧なプレーをしていました。
これは、簡単なようで、非常に難しい。
その証拠に、【以前のブログ】にも書いた、今年のJ1第2節の「柏レイソルVSベガルタ仙台」の同点ゴールでは、密集地帯に飛んできたハイボールにも関わらず、GKは「キャッチ」を選択してしまい、あろう事か敵と接触してファンブルして失点…。これが起こったのが、1点リードで迎えた試合終了間際の「88分」。このミスがなければ、仙台は勝てていたのに…。時間帯やチームの状況(1点リード)を考えても、ここは無理してキャッチにいくべきではなく、「パンチング」を選択すべきでした。たった1つの判断ミスで勝利を逃してしまう危険が、GKには常にあるのです。※その失点シーンは、下の動画「2:47」。
「ベガルタ仙台VS清水エスパルス」の決勝ゴール(下の動画「2:28」)でも、同じようなミスが起こりました。しかも、起こった時間帯も同点で迎えた試合終了間際の「94分」。ロスタイムは「4分」だったので、このハイボールをしっかり処理していれば、清水は勝ち点1を獲れていた可能性が高い。チームの状況(アウェーで同点)、時間帯(終了間際)を考えても、あれだけ敵と味方が密集した場所にあえて「キャッチ」にいくリスクを犯す必要性はありませんでした。本当にもったいないプレー。これがW杯予選やW杯本戦では「もったいない」では済まされないのです。また、失点には繋がらなかったものの「1:08」にもハイボールのミスがありました。清水GKは昨年の天皇杯G大阪戦でも、ハイボールに限らず「前への飛び出し」に大きな問題が見られました。おそらく彼の最も苦手な部分なんだと思います。「世界で勝つ」ためには早急に改善する必要があります
日本ではよく「GKは守備範囲が広くないといけない!」「絶対にキャッチしないといけない!」と強く言われます。だから日本のGKは「ハイボールで前に出ない(守備範囲が狭い)事は悪い事」「キャッチしない事は悪い事」といった誤った強迫観念をもってしまっている事が多い。それが原因で、「出れるから出る」のではなく「出なくちゃいけないから出る」になってしまい無理してハイボールに出てミスを起こして失点したり、「キャッチできるからキャッチする」のではなく「キャッチしなくちゃいけないからキャッチする」になってしまい無理して難しいボールをキャッチにいってファンブルして失点したり…というケースを、本当に多く見かけます(今年ここまで見たJ1のハイボールミスによる失点は、ほとんどがこのケース)。
確かに理想は、守備範囲が広くできるなら広い方が良いし、キャッチできるならキャッチした方が良い。
しかし、「理想」と「実際にできる事」は違う。
日本では、「理想」を追い求め過ぎて「できない事」をやってミスして失点してしまうGKが多い傾向にあると思います。
そうではなく、「失点しない事」が最も重要であり、必ずしも「ハイボールに出ない(守備範囲が狭い)事は悪い事」「キャッチしない事は悪い事」ではない、場合によってはハイボールに出ない方が良い時もあるし、キャッチしない方が(パンチングの方が)良い時もある事を、もっと理解して欲しいです。そうそれば、日本のGKはさらにレベルアップできると信じています。
「理想」と「実際にできる事」に折り合いをつけ、「失点しない事」を最優先したプレーを選択する事と、それを実行できる確かな「基礎技術」が何よりも大切なのです。
チュニジアGKのプレーからは、たくさんの事を学ばせてもらいました。
今回は「ハイボール」の分析を書きましたが、次回はGK権田選手の良かったプレーや、チュニジアGKの他の良かったプレーなどを書きます。
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