北京オリンピック開幕セレモニー! 全ては、「ホンジュラス」のために…。


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<2008年8月8日(金) 「ホンジュラス 0-3 イタリア」の翌日>

 

 

 

この日は「北京オリンピック開幕セレモニー」…。ホンジュラス人観光客やホンジュラス・メディアたちは、秦皇から北京に行き、「オリンピックの雰囲気を少しでも味わおう!」というツアーに参加しました。

 

 

 

それに僕も急遽、帯同する事に…。

 

 

 

実は、前日の試合(イタリア戦)もそうだったのですが、中国語とスペイン語が両方、話せる人物がいないため、僕がホンジュラス人と中国人の間に入り、通訳やその他、手助けをする事になったのです。「ホンジュラスへの恩返し」のために中国入りしている僕は、率先して、喜んでこの役を引き受けました。

 

 

 

スタジアムでは、例えばホンジュラスのラジオ局が中国人の観客に対して、「今日のホンジュラスの試合はどうだったか?」などとインタビューを行う際、僕が通訳を務め、コミュニケーションの手助けをしました。

 

 

 

この日のツアーも、一応、中国人のガイドは居たのですが、スペイン語が話せないため、「Yoji、ぜひ我々に帯同して、手助けをしてくれ!」という事になり、僕もホンジュラス人たちと共に、北京へ行く事となったのです。

 

 

 

     やっと北京到着!(秦皇岛から凄く遠い…) バスから見える、「鳥の巣」。今夜、ここで開幕セレモニーが行われます!(チケットが無いため、入場はできません)

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     久々にやって来た「天安門」!!留学時代以来…実に4年ぶりくらいか…。相変わらず、何もかもデカイ!!ちなみに服が濡れてるのは、ペットボトルの水をこぼしてしまったためです。(この写真撮影の直前、「特ダネ」の小倉智昭キャスターを目撃しました。普通に天安門の前を歩いていました…)

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     さすが、北京オリンピック開幕セレモニー当日!盛り上がる北京市民!(おいっ!) また「眠れる獅子」かい…。

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約20人のホンジュラス人たちを引き連れて、北京の街を歩き回ります。ちょっとした事でも、「Yoji、助けてくれ!」とお呼びがかかる…。例えば買い物1つとっても、言葉の分からないホンジュラス人にとっては、非常に大変な事なのです。僕にはその「大変さ」がよく分かるので、快く手助けしました。

 

 

もちろん、破天荒なホンジュラス人ですから、時には無理な要望もしてきて、対応に疲れる事もありました(中国人も破天荒ですから、「ダブル破天荒」です)。しかも、「中国語」も「スペイン語」も、どちらも僕の「母国語」ではありません。知識も足りない…。時々、頭がこんがらがりました(笑)。…しかし、「恩返し」と考えれば、不思議なもので、これが全く苦にならないんですね~。少しでも「ホンジュラス」のためになれるのなら、こんなに光栄な事はありません。

 

※ オリンピック期間中は、中国人女性の間で、このように髪に中国国旗を挿すファッションが流行(?)していました(多数目撃)。

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そして、僕のもう1つの「使命」…

  

「ホンジュラスという国を世界にアピールし、広める架け橋になる」

 

 

 

北京の繁華街を、ホンジュラス人を引き連れて歩いてる時…。中国国旗を持った可愛い中国人の子供が目に入りました。僕は、その時、丁度ホンジュラスのユニフォームを着てホンジュラス国旗を持って歩いていたホンジュラス人に対して、「中国人の子供と一緒に写真を撮ろう!」と薦めました。

 

※ これが、その子。

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 そして実際、ホンジュラス人とこの子が一緒に写真を撮る事になったのですが…。

 

 

「ホンジュラス」があまりにも珍しかったのか、繁華街を歩く人々の注目の的となりました。そして、瞬く間に大勢の人だかりに囲まれて…

 

 

「私とも一緒に写真を撮ってくれ!!!」

 

 

…と、数え切れないほどの群集が押し寄せてきました。その人だかりが、どれほど凄かった事か…。囲まれたホンジュラス人、曰く…

 

 

「まるで、(人だかりが)万里の長城のようだった」

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「ホンジュラス」が一躍、大人気となり、大変な騒ぎとなりました!!止まる事なく押し寄せる群集…。「私も!」「俺も!」「あたいも!」「ワシも!」「おいどんも!」「やきいも!」…と、みんなが一斉に写真撮影をせがんできます。…しまいには、ベネズエラのTV局までやって来て、ホンジュラス人に対してインタビューまで始めるなど、全く想像だにしなかった、とんでもない事態に発展してしまいました。

 

※ ベネズエラのTV局までやって来ちゃった!!大騒動!!(ちなみにベネズエラはホンジュラスと同じ「中南米・ラテンアメリカ」。公用語も同じく「スペイン語」です)

 

2008年8日(金)北京でベネズエラTV局のインタビューを受けるホンジュラス人!

 

 

その様子を外から眺め、写真撮影や通訳、その他を手伝っていた僕は、非常に感慨深い心境になりました。だって、「中南米一の貧困国」と言われ、世界ではただの小国に過ぎない、マイナーな「ホンジュラス」が、今、こうして人々の注目を集めている…。脚光を浴びている…。

 

 

「ホンジュラスという国を世界にアピールし、広める架け橋になる」

 

 

…という「使命」を、僅かながらですが果たせたと思い、本当に嬉しくなり、込み上げてくるものがありました(涙)。注目を浴びた彼(ホンジュラス人)自身も、凄く喜んでいました。「ホンジュラス」という国にとっても、非常に意義のある出来事でした!!

 

※ 可愛い、中国人の子供。…ってか、野次馬たちはまだ写真、撮ってる!!(笑)

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こうして1日中、北京の街を歩き回り、時には大群衆に囲まれ、あっと言う間に「北京オリンピック開幕セレモニー」の時間となりました。

 

 

スタジアム入りできない人達のために巨大スクリーンが北京の街に設置されており、そこでセレモニーを見届ける事となりました。

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その後はメキシコ料理屋に移動し、酒を飲みながら「入場行進」をTVで見ます(僕は酒が飲めませんが、テキーラを飲まされました)。もちろん、みんなのお目当ては…

  

 

「ホンジュラス」!!!!!

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今か、今かと待ち望みますが、なかなか「ホンジュラス」は現れません。ホンジュラス人の間では、「ホンジュラスの行進は省略されてんだよ」…などという、諦めの声も聞こえてきました。日本人には信じられないかもしれませんが、いかんせんホンジュラスはマイナーな小国であり、本当に「ひょっとしたら行進がカットされてんじゃないか!?」と、みんな不安になったのです。

 

 

 

 

しかし…。

 

 

 

 

 

ついに出てきた、「ホンジュラス」!!!!!

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※「ホンジュラス美人」も出てきた!!(何か、各国に1人、メチャクチャ「美人」が紛れ込んでなかったですか!!)

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「おおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!」

  

僕を含め、ホンジュラス人全員から雄叫びがあがります!!

  

 

そして…

 

 

 

「パチパチ、パチパチ、パチパチ、パチパチ、パチパチ!!!!!」

 

 

何と、この時、メキシコ料理屋に居た他のお客さんたちが一斉に、ホンジュラス入場の際に歓迎の拍手をしてくれたのです!!!(ちなみにアメリカ大統領ブッ○ュの映像が流れた際は、みんな、大ブーイング!!)

 

 

「ホンジュラスという国が、全く関係のない他国の人たちからも、こんなにも応援され、こんなにも歓迎されている…」

 

 

これには、本当に感動し、思わず涙が出そうになりました…(涙)。それは、自然と心の底から湧き上がってくる感情でした。他にも僕が行った事のある国々がたくさん入場してきましたが、ホンジュラスの時ほどの感情は湧き上がりませんでした。やはり僕にとって、ホンジュラスは特別です…。改めて、僕の「ホンジュラス」に対する「想い」を、自ら再確認させられた瞬間でした。

 

 

 

…こうして、素晴らしいツアーを終え、再び北京から秦皇に帰ってきました。秦皇に到着した際、すでに時計の針は「早朝4時」を過ぎていました。1日中、ホンジュラス人と共に北京の街を歩き回り、通訳などの手伝いを行い、疲労は確かにありました。しかも、「8月4日」に「この国」を旅立ってからここまでの4日間、あまりの「ドタバタ劇」&ハードスケジュール過ぎて、ほとんど睡眠がとれていない…(「踊る大捜査線」の青島状態)。

 

 

それに、「ホンジュラス五輪代表チームを助ける」という目的で、「この国」から2日間かけて遥々、中国入りしたのに、「北京五輪オフィシャルIDカード」が無いため、彼らに帯同する事さえできない…という状況は、当然、僕にとっては不本意なものです。

 

 

しかし、「ホンジュラス五輪代表チーム」を助ける事だけが、「ホンジュラスへの恩返し」ではありません。この日、「ホンジュラス」という国が他国の人達からも温かく受け入れられる光景を目の当たりにし、そして僕も僅かながらその力になれた…。僅かながらホンジュラスに「恩返し」できた…。  

 

 

僕の心はとても晴れやかでした。

 

 

気持ち良く、笑みを浮かべながら眠りに就きました…。   つづく

 

 

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北京オリンピック開幕セレモニー! 全ては、「ホンジュラス」のために…。」への2件のフィードバック

  1. 「人の役にたてる」っていうことは、とても素晴らしいことですよね。
    人間は「人の役にたつため」に「自分を成長させる」というのが人間の生きている意味だとも思えます。
     
     
    「ホンジュラスと中国の橋渡し」という役目は、たとえ中国に十数億人の人がいても、
    Yojiさんが一番適任!ということではないでしょうか。
    「万里の長城のような人だかり」はその証明のひとつのような気がしました。
     
     
     
    それから質問なのですが、最近Yojiさんの写真が多いですが、そのためにはデジカメを
    知らない人に渡して写真をとってもらっているのでしょうか。
    そのあたりは治安的に大丈夫なのですか?
     
    ついでにもうひとつ、「アタシも、おいどんも、やきいも」っていうところがありますが、
    「やきいも」(笑)はおいておいて、中国語、スペイン語などでは、
    日本語のように一人称に対していろんな呼び方があるんですか?
    英語では「 I アイ」しかないって、聞いたことがあるんですが・・・。
     

  2. あごちさん。
     
    コメントありがとうございます。
     
    >「人間は『人の役にたつため』に『自分を成長させる』というのが人間の生きている意味だとも思えます」 …正にその通りですね。しかし、いくら「人の役に立ちたい」と思っていても、相手が望まなければやる意義はあまりありません。僕は「この国」でも自分がプロで活躍する事によって、日本との「架け橋」になろう…と考えていましたが、結果はあごちさんもご存知のように…。しかしホンジュラスとは、やはり「縁」があるのか「需要と供給」が噛み合うようです。彼らの喜ぶ「笑顔」が見れただけで、僕は嬉しかったし、中国に来て本当に良かったと感じました。
     
    >「『ホンジュラスと中国の橋渡し』という役目は、たとえ中国に十数億人の人がいても、Yojiさんが一番適任!ということではないでしょうか」 …そうですかね??まず今回、一番、驚かされたのは「スペイン語が話せる中国人」というのが非常に少ない事です。だってホンジュラス五輪代表チームの通訳でさえ、まともにスペイン語が話せないんですから…。それに、語学だけじゃなく、ホンジュラスと心でしっかり繋がってる人物は、やはり広大な中国と言えど、そうはいないと思います。「万里の長城のような人だかり」はたまたまかもしれませんが、ホンジュラスが他国の人々から温かく受け入れられる光景を目の当たりにし、本当に感慨深い心境になりました。嬉しかったです。
     
    >「…そのあたりは治安的に大丈夫なのですか?」 …中国は基本的に大丈夫です。今回の写真は、ホンジュラス人団体と一緒だったので、彼らに撮ってもらったものも多いですが、街で出会った全く知らない人に撮ってもらったものもあります。その際、困るのは、たまに写真の撮り方を知らない人がいる事(笑)。…ちなみに、お気付きかもしれませんが、「この国」に居た際のブログでは、極端に写真が少ないです。それは、「この国」があまりにも危険だったから…。この地球上で、戦闘状態にある国を除けば、ダントツで「世界最悪の治安」と言われてる国ですからね。写真はなかなか撮れませんでした。
     
    >「中国語、スペイン語などでは、日本語のように一人称に対していろんな呼び方があるんですか?」 …ん~。聞いた事がないですね。よく分からないですが、無いと思います。ただ、スペイン語は何人称かによって動詞が全て違う変換をするので、そこが自分にとっては一番ややこしくて、やっかいなところです。
     
    長くなりました。
     
    コメントありがとうございました!
     
     

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