読者の皆様から寄せられたご質問に対する「Yojiの回答」コーナーの、<第7回>です。一気に全部のご質問には答えられないので、日をおいて、届いたご質問から順番に答えさせていただきます。
あくまでも「Yoji個人」が感じたことを、そのまま回答させていただきますので、同じ経験をしたけど違う感じ方をした人もいらっしゃるかと思いますが、その点はご了承下さい。
<今日の質問>
「国による、インターネットや携帯電話の普及率は、どのような感じなのでしょうか?」
<Yojiの回答>
詳しい統計は分からないのですが、僕が実際にその国で生活し、感じたことを書かせていただきます。
<中国>
僕が中国に居たのは、「2002~2004年」までなので、当時と今とでは、ネットと携帯の普及率も、随分、異なると思います。
ただ、僕が居た当時でも、すでにネットも携帯も、かなり普及していると感じました。
性能はさておき(笑)、大体の人が携帯を持っていますし、ネットカフェは至るところにありました。ネットカフェの利用者も非常に多く、何だか暗い部屋で、みんなカチャカチャ、PCをいじくっていました(笑)。
僕が住んでいた付近のネットカフェは、外国人利用者も多いということで、「日本語」の読み書きができるPCが設置してあり、大変、便利でした。しかも、利用料金がメチャクチャ安かったです。
また、今年、中国に行った際は、空港の公衆電話に「ネット機能」まで付いていて、「E-mail」のチェックなどもできるようになっていたので、かなりビックリしました。「5年間で、ここまで進化できるか!?」…と、かなり驚きました。
おそらく、来年の「北京オリンピック」で、たくさん外国人が来ることを見越した上での、配慮なのだと思います。いや~、中国の進歩には脱帽です!!(いかんせん「つめ」の甘さがあるのが、中国なのですが…)
<アメリカ>
やはり、「世界第1位の経済大国」なので、ネットも携帯も、その普及率は高いと感じました。
まず、ネット。知り合いの家でネットをやらせてもらったり、近くの学校にて、無料で使用できる施設を利用していたので、アメリカ時代は、ネットに「お金」をかけた記憶がありません。これは、非常に便利だと思いました。
ただ、これだけアジア人…そして日本人が多いのにも関わらず、意外にも、「日本語」を打てるPCが少なくて、日本の知り合いや家族と連絡を取る際は、「アルファベット」で文字を書かねばならず、そこはちょっと不便だと感じました(分かるかな~、この気持ち!)。
また、日本語自体、文字化けして見れないPCも多く、日本人からのメールや、日本語のサイトすら見れないこともありました。この点に関しては、「中米カリブ海地区」「ヨーロッパ」のPCも同じです。
アメリカでは、日本以上に、ネットが生活に浸透していると感じました。例えば、結構な老人でも、ネットを活用していたりする…。「E-mail」1つで、ビジネスの取引を行うことも多いようです(実際、僕もアメリカでは、チームとのやりとりはほとんど、E-mailで行いました)。
携帯に関しては、大体の人が持っています。ただ、日本の携帯の性能と比べると、約5年は遅れているでしょうか…。
例えば、2005年の時点で、アメリカでは「TV付き携帯」は、まだ、ありませんでした。今でも、あるかどうか分かりません。当時、僕は、日本で最初に販売された「TV付き携帯」を持っていたのですが、これに周りのアメリカ人が大変、興味を示し、「売ってくれ!」と頼んできました(笑)。
当時のアメリカ人の友達いわく、「アメリカでは、おそらく最低でもあと5年は、TV付き携帯なんて出てこない」…らしいです。それで、「日本の約5年、遅れている」…というわけです。
確かに、アメリカで流行している最新の携帯は、どれもこれも、日本では約5年前にヒットしたようなモデルばかり…。
「世界第1位の経済大国」アメリカの、遥か先をいく、日本の「携帯」の性能…。日本人の、こういう「モノづくり」の能力と才能は、やはり「世界No.1」クラスだと、改めて思い知りました。それは、アメリカ人も認めています。これは、日本が世界に誇る、大きな「武器」だと思いました。
<中米カリブ海地区>
ネットも携帯も、普及していると感じました。
特に携帯は、大体の人が持っています。僕がよく「ホンジュラスでは、携帯すら持っていなかった…」とブログに書きますが、あれは、僕が貧しくて買えなかっただけです(笑)。周りのホンジュラス人は、みんな持っていました。ただ、携帯の値段は結構、高かったです。
ネットは、まだ一般家庭には設置されていないことの方が、多いようです。家にネット環境が整っている人を、あまり目撃したことがありません(一部のお金持ちの家には、ネット環境が整っていましたが)。
ただ、家にネット環境が無い分、ネットカフェの利用者は多いです。何より、ネットカフェ自体が多い。ホンジュラスのかなり山奥で、「こんなところには、さすがに…」って場所に、意外にもネットカフェがあったりします。
アメリカ同様、「日本語の読み書きができるPCが少ない」…という問題はあります。特に「書き」の方ができるPCは、1度も遭遇したことがありませんでした。
だから、ネットをする時は、ネットカフェで、自分のノートPCを接続して、日本語の読み書きを行っていました。
しかし中米では、「ノートPC」を持っているのは、一部のお金持ちのみであり、治安の悪い中米のネットカフェで自分のノートPCを使用する際は、いつも泥棒や強盗などの目を気にして、警戒を怠らないようにする必要がありました。
だから、自分がノートPCを持っていることが、なるべく周りの人に(仲の良い友達にも)知れ渡らないように、工夫をしていました。…これから中米に行かれる方も、この点は気を付けて下さい。
ジャマイカでは、滞在した期間が短かったのもありますが、ネットカフェすら周りに無く、結局、チームのオフィスで1、2回やらせてもらった以外は、全くもってネットができませんでした。おそらく、ネットカフェ自体はたくさんあるのでしょうが、たまたま僕が住んでいたところの付近には、無かったのだと思います。
中米カリブ海地区の携帯事情に関しては、アメリカとほぼ同じです。ただ、彼らは、自国で、独自の携帯を生み出すことはできないようです。だから、彼らが所有している携帯は、大体、アメリカから入ってきたものばかりです。よって、携帯の性能も、アメリカとほぼ同じです。
ホンジュラス人の若者は、みんな暇さえあれば、携帯をピコピコいじくっていました(笑)。着信音を変えて遊んだり、画像や動画を見て遊んだり、写真やビデオを撮ったり…。ピコピコピコピコ…。ここら辺は、日本と変わらないと思いました(笑)。これで良いのでしょうか!?
<ヨーロッパ>
正直、ヨーロッパに関しては、今一、分かりません。
ただ、みんな大体、携帯は持っているようです。
ネットに関しては、ネットカフェは多いようですが、家庭にネット環境が整っているかどうかは、よく分かりません。また、意外にも「ワイヤーレス・ネットワーク」に引っかかる場所が、ほとんどありません。まあ、たまたま、僕が住んでいる場所がそうなのかもしれませんが…。
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最後に、こうやって世界を周ってみて改めて感じた、母国のネット、携帯事情について…
<日本>
今では、大体、どの家庭にも、ネット環境が整っています。しかし日本は、携帯の方があまりにも進化し過ぎたために、もはやPCを使わなくても、携帯で事足りる状況になっています。
だから、携帯でメールやネットをチェックしている人は多いですが、意外と「ホットメール」「ヤフーメール」などの「E-mail」を利用している人が少ない…。確かに、日本だけで生活する分には、携帯1つあれば、何でもできますからね。
他国の携帯も、メールやネットはもちろんできますが、日本ほど、あまりにも携帯が進化し、独自の「携帯文化」を築き上げている国は、世界でも極めて「まれ」です。僕は、日本以外でそんな国を、見たことがありません。
また、他国の携帯は大体、まず、携帯本体のみを購入し、その後、通話するために「テレフォンカード」のようなものを買い、そのカードが無くなれば、また新しいカードを買って通話する…という仕組みが多いのですが、日本の場合、携帯購入の際に会社と契約し、一定期間ごとに、後から通話料金を支払う仕組みになっています。…これも、かなり日本独自の、変わったシステムだと思います。
それと、前述したように、中米カリブ海地区では、自国で独自の携帯を生み出すことができない分、アメリカの携帯がそのまま広まっていますが、日本の携帯は、日本国内のみでしか利用されていません。
アメリカ人も羨むほど高性能な、日本の携帯…。
アメリカを含め、たくさんの海外の国々では、日本の「車」や「電化製品」は大人気で、需要も多いです。
それと同じように、もし日本の携帯業界が海外に進出したら、それこそ、爆発的な反響を生むのは、間違いないと思います(そうしたら、誰も、アメリカの携帯を買わなくなってしまうかもしれませんが…)。
それなのに、なぜ日本の携帯業界は、海外進出しないんでしょうか?なぜ、市場が日本国内だけなのでしょうか?何だか、もったいないような…、反面、日本人として生まれたことで、「世界最強の携帯」を使えるので、得した気分もしますが…(笑)。そこら辺、詳しく分かる方がいらっしゃれば、ぜひ教えて下さい!!
とにかく、日本の携帯を取り巻く環境は、めまぐるしく変化と進化を繰り返しています。もはや、僕のように海外生活が長くなってしまった者には、ついていけるレベルではありません(笑)。以前、こんなことが、ありました…。
今年の始め、久々、日本に帰国した時のこと…。成田空港に到着した際、僕が使っていた「ボーダフォン」携帯の電池が、切れてしまいました。そこでコンビニに入り、「ボーダフォン携帯の充電器を下さい」と頼みました。
…すると、店員に笑われ、「ボーダフォンは、ありません」と言われるのです。全く事情が理解できず、「そんなはずは無いでしょう!?」と再度、聞き返しますが、答えは同じ…。一体、どういうことなのか!?
実は、何と「ボーダフォン」は「ソフトバンク」になっていたのです!!
そのことを全く知らなかった僕は、かなりの衝撃を受けました。
「日本というのは、たかだか1年間、離れただけで、こうも変化してしまう国なのか…?」
あの時の衝撃は、今も忘れません…。
現在の日本の携帯には、僕が聞いたことも無いような機能が、山ほど付いています。何だか、携帯に限らず、いろいろな分野において、もはや「進化のイタチごっこ」になっているような気がして、「そこまでやる必要はあるのかぁ!?」って気もしなくはないですが…。
僕はホンジュラスで、ありとあらゆるものが「無い」、「極限状態」の生活をしてきたので、最低限、日常生活ができるだけでも、充分、「幸せ」を感じるのですが…。日本では、どうでも良いようなものでも、ちょっとでも便利さを欠いてしまえば、「不満」が出てしまうのかもしれません…。
どこまで、この「進化のイタチごっこ」は続くのでしょうか??
まあ、おかげで僕は、いつも帰国の際は、まるで「ドラえもんの21世紀の世界」に来たかのような「幸せ」な感覚を味わえるので(笑)、それはそれで「ありがたく」、楽しませてもらっています(決して誇張ではなく、本当に、それくらい日本は発展しています)。
…以上、これが、世界各国のネット、携帯事情です。
あくまでも、僕が現地で生活する中で感じた感想なので、正確な情報とは言い切れません。そこら辺は、ご了承下さい。
また何かございましたら、お気軽にご連絡下さい。
貴重なご質問、誠にありがとうございました。
※ホンジュラスのネットカフェ。堂本剛のソックリさん(笑)。
※連絡先メールアドレス☟☟☟
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Yojiさん、こんにちは!
日本の携帯はほんとすすんですますよね。
ボーダフォンがなくなったの、知りませんでした。
そして、ホンジュラス人の携帯普及率もすごいですよね。
みんな、月給と同じくらい高い携帯、平気でもってますもんね。
で、携帯に入ってる音楽を、喫茶店などでかけて聞いてるのが
ホンジュラスの若者のModaなのだろうけど、
どうもそれが理解できません。。。
雰囲気のいいカフェで心地のいい音楽がながれている中、いきなり
携帯の(しかも、携帯だから音響もそれほどよくない)レゲトンとかかけられると、
ちょっとウンザリ・・・「ダッセーことすんなよ。」と思ってしまいます。
しかし、自分の携帯にどんな曲が入っているか披露しあうのが、かっこいいのでしょう。
だからでしょうか、携帯で音楽かけても決して最後まで聞きません。
すぐ、つぎの曲をかけ始めます。
ほんと、おとなしくして!と思ってしまいます。
ここホンジュラスで、
いろんな「違い」に寛大であろうと努力してますけど、
どうもこれだけは勘弁して・・・と思ってしまいます。
ほんと、携帯の音楽だけはやめて。無理やり共有させないで!
ところで、私は日本で自分の携帯もったことがありません。
大学のスクーリングで知り合ったほかの学生と連絡先の好感をしようとしたとき、
他の人たちは、携帯を出してそこに記録している中、
私はノートと鉛筆でせっせと手書きしてました。一人だけ原始的でした。
しかし、
手書きはいいですよ。手書きをやめてはいけません。。。
たまみさん。
コメントありがとうございます!本当にお久しぶりですね。元気にしてましたか!?
>日本の携帯はほんとすすんですますよね。
ホンジュラス生活が長くなって、日本語が変になってしまったのですか?(笑) ジョーダンです(笑)。
>ここホンジュラスで、いろんな「違い」に寛大であろうと努力してますけど、どうもこれだけは勘弁して・・・と思ってしまいます。
その気持ち、本当によく分かります。人によって「どうもこれだけは勘弁して…」のツボは違うと思いますが、ホンジュラスで生活していると、「何でこんなことが…?」ってことが、よく起こりますからね。僕自身は、ホンジュラス人の携帯音楽は気になりませんが、何だか皆が皆、携帯をピコピコいじくっているのは、あまり良い気持ちはしませんでした。
…て言うか、たまみさんもおっしゃるように、本当にホンジュラスの携帯は値段が高かったです!僕の給料では、とても買えませんでした…(笑)。
>手書きはいいですよ。手書きをやめてはいけません。。。
僕も同じ気持ちです。アメリカから帰国した際、僕も携帯を持っていなかったのですが、知り合いから「連絡取れなくてどうにもならんから、お願いだから携帯持ってくれ!」と頼まれ、彼と一緒に買いに行くことになってしまったので、渋々、持つことになりました(笑)。携帯なんて、無いなら無いで、実はどうにかなるんですよね。海外で生活すると、「最低限、自分に必要なものは何か?そして、最低限、必要なものさえあれば、充分、幸せだ」ってことに気付くと思います。特にホンジュラスのような場所で生活していると…。「手書き」は大事だと思います。手紙をもらって、「手書き」の手紙と、「コンピューター」で字が打ってある手紙とでは、やはり「手書き」の方が嬉しいですもんね。
長くなりました。
ホンジュラスで生活していると、楽しい反面、いろいろストレスが溜まることも多いかと思います。しかし、あと少しのホンジュラス生活だと思いますので、思う存分、無理をなさらない程度に、満喫して下さい。応援しています。
コメントありがとうございました。
楽しみに読ませてもらってます。
ボクも卒業後、プロを目指して留学しようと思っています。
ちなみに現地での収入はどうされてるのでしょうか?
参考にしたいので、よろしければ教えて下さい。
たかしさん。コメントありがとうございました。「現地での収入」の件ですが、プロチームと契約すれば、そこで初めてチームから「給料」を獲得できます。僕はサッカー留学をしたことがないのでよく存じないのですが、留学の場合は、チームから給料は支払われないのではないでしょうか?また、現地でバイトなりをするとなると、今度は、就労ビザ等が必要になってくるはずです。それが無いと、不法滞在になってしまいます。国によっては、プロチームと契約できても、決して満足のいく額の給料をもらえません。それでも「現地で生活できるだけもらえれば…」と割り切れるのなら、問題はないと思います。応援しています。ありがとうございました。