「社会貢献」って何じゃろう?


 ホンジュラスには、「青年海外協力隊」などとして活動している日本人の方々が、たくさん居ます。そういう人達に会ったこともありますし、ブログを拝見させていただいたこともあります。その中で、いろいろ自分なりに感じたことがあったので、今回はそのことに関して書きたいと思いました。

 あくまでもこれは「僕個人」の「今、現時点」での考えなので、反対意見もあるかもしれませんが、その時は遠慮なくコメント下さい。ヨロシクお願いします!

 

 

 

 

 まず、非常に興味深いことが、ある2冊の本に書いてあったので、紹介したいと思います。

 

 

 

 

☆本A

 「私は、常々一個人が世界に貢献できることは、ただ一つ、その人が生まれてきた使命に気づき、それを生きることだけだと思う。それには『自分の好きなことをやる』。ただそれだけでいいと思う。好きなことをやっていれば、その人は幸せになる。幸せな人は周りを幸せにするパワーをもつ。表面上は単なる普通のパン屋にすぎない男も、魂をこめて焼くパンで多くの人を幸せにできる。彼の笑顔とパンは人を幸せにし、いい気分にさせる。平和のデモをやって道端にゴミを撒き散らす連中より、よっぽど平和に貢献していると私は思う。」

 

 

 

☆本B

 「お金の有効活用については、別に寄付することだけが唯一の方法ではない。寄付をした孤児院を訪問して、『俺が施してやった』という態度ミエミエで、孤児と記念写真を撮る。孤児も、彼らの自己満足を満たしてあげるために、いやいやながら、ニコニコする。そういうインターネットへの書き込みが孤児の側からあったそうだが、一歩間違えば、そのような偽善になってしまう。恩着せがましく寄付をして、その寄付金が私腹を肥やす連中のポケットに入るくらいであれば、私は、徹底的に自分自身のエネルギーを燃焼させるべきだと考える。つまり、自分が最も貢献できる分野で、私財を投入して、どうすれば貢献できるだろうと頭に汗をかいて社会貢献したほうがいいという見解である。」

 

 

 

 

 

 どうでしょう?

 

 

 

 

 そもそも僕は、「人が人を救う」なんて、そんな簡単なことじゃないと思います。よく「思いやり」という言葉を使いますが、「これは、思いやりじゃ!」と考えながら相手に対して行動しているうちは、ひょっとしたら危ない(偽善)かもしれません。本当の「思いやり」とは、上の「本A」の「パン屋」で例えるならば、「思いやり」を込めて「パンを焼く」ことではないでしょうか?

 

 

 

 

 

 アントニオ猪木も言っていました。彼はソマリアにお金を寄付したり、薬を支給したりしていたらしいのですが、現地に行くと想像を絶する惨状に言葉を失ったらしいです。そこで彼が感じたのは「ボランティア(慈善活動)なんて、簡単にできるものじゃない。そこに骨を埋めるくらいの覚悟がないとできない。」ということでした。

 

 

 

 

 裕福な国からやって来て、高いところから見下して、お金と薬だけ支給して、また豊かな生活に帰っていく…。アントニオ猪木はそこに疑問を感じたそうです。それくらい「人が人を救う」というのは、生半可なことじゃないと思います。

 

 

 

 

 

 本当の本当にその国を良くしたい…例えば、本気で「ホンジュラスのデングを減らす」のが生き甲斐、ミッションで生きている人は、「青年海外協力隊」などの肩書きを持たなくても、「個人」でホンジュラスに行ってでも活動することでしょう。「デングに人生を捧げる!」くらいの気持ちでホンジュラスに乗り込むはずです(おそらく、そういう人は本当に居ると思います。僕はそういう人達を、本当に尊敬します)。

 

 

 

 青年海外協力隊として、我が身を削って活動されている方々に、感服いたします。

 

  しかし中には、青年海外協力隊の任期2年間を終えてしまえば、また日本の豊かな生活に戻っていき、「デング」のことなんか忘れてしまう人も居たりするのでしょうか?(もちろん、そうじゃない人が大半だと信じています!)もし、ただ「海外で生活してみたい」という安易な気持ちだけで、青年海外協力隊に入った人が居たとしたら……いや、それは絶対に無いと信じています!(ただ、それはそれで、僕は良いと思います。人それぞれの人生なので、生き方は自由ですから、僕は尊重します。ただし、その場合は「社会貢献」ではないと思います)

 

 

 

 

 興味深いのが、中国人です。

 

 

 ホンジュラスでもたくさんの中国人が中華料理屋やホテルを経営しています(僕も以前、「ホテル南京」にお世話になりました)。彼らは「JICA(日本国際協力事業団)」の人達とは違って「ホンジュラスに貢献するために」という「善意ある」目的で来ているわけではないはずです。彼らは「自分の好きなこと」「やりたいこと」のためにホンジュラスに来ています。当然、中には、そのために悪いことをやらかす中国人も居ることでしょう。

 

 

 しかし彼らは、「ホンジュラスに骨を埋める」くらいの覚悟で来ています(実際、何年も中国に帰ってない中国人がほとんどです)。そして、そういった「魂」ある中国人が経営する中華料理屋やホテルは、連日、ホンジュラス人のお客で賑わい、ホンジュラス人を喜ばせ、笑顔にさせ、中国文化をホンジュラスに広め、立派に「ホンジュラスに貢献」しているのです。

 

 

 …日本がこれだけホンジュラスに「資金援助」や「協力活動」を行っているのにも関わらず、ホンジュラス人にとって「アジア人」=「チノ(中国人)」になってしまうのは、もしかしたら、こういうところも影響しているのかもしれません。

 

 

 

 

 僕は、どこか外国に骨を埋めるという気持ちはありませんが(と言うか、ゆくゆくは「日本」に骨を埋めたい)、「サッカー」に対しては骨を埋める覚悟…人生を懸けて活動してきました。そして「日本代表」になって活躍し、そこで「ホンジュラスのおかげで、今の自分がある」ということをアピールできれば、それがホンジュラスに対する最大の「貢献」であり、「恩返し」になると考えています。

 

 

 

 

 

 長くなりました。

 

 

 

 これはあくまでも「僕個人」の考えなので、みなさんには気にせずスルーしてもらっても構いません。正直、難しいテーマなので書くまいかどうか迷ったのですが、今までも、その時に感じたことを、感じたままに書いてきたので、今回も書かせていただきました。何か意見がある方は、コメント下さい。ヨロシクお願いします!

 

 

  

 全世界で、少しでも多くの人が「笑顔」でいられますように …。

 

 

 

 では!!

 

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「社会貢献」って何じゃろう?」への2件のフィードバック

  1. 社会貢献とは違うかもしれませんが、野球のイチロー選手が、以前こんなことを言っていました。「チームのために頑張るのはよくない。自分のために頑張ることが、結果として一番チームのためになるから。」自分の努力がほんとうに相手のためになるかどうかはわかりません。相手を満足させられるかもわかりません。善意の行動が、迷惑になることもあります。なるべく相手の希望を聞きつつ、密接にコミュニケーションをとりながらの貢献が、ひとつの正解とは思います。かといって、相手のためだけを考えた、我慢と犠牲の貢献だけでは、自分の身が持たないのも現実です。自己満足も、貢献を続けるためには、必要な要素だとおもいます。結局、「貢献ありき」の生き方より、自分の生き方がいつの間にか社会貢献になっている、という形が理想な気がします。プロスポーツ選手などはまさに、『夢を与える』という社会貢献ができる職業だと思います。僕はもう少し、自分の生き方を模索してみます!

  2. Zigzagさん。
     
    この難しいテーマにおいて、よくぞコメントしてくれました!さすがZigzagさんです。僕は長々と文章を書きましたが、要するに言いたかったのは、Zigzagさんのコメントにあった→「結局、『貢献ありき』の生き方より、自分の生き方がいつの間にか社会貢献になっている、という形が理想な気がします。」…これなんです。自分じゃなかなか言葉で表現できなかったところを、代弁してもらってありがとうございます!!
     
    「結局、『貢献ありき』の生き方より、自分の生き方がいつの間にか社会貢献になっている、という形が理想な気がします。」→この観点から見ても、僕はまだまだまだまだ社会貢献できていません。
     
    これからも引き続き精進していきます!!本当にありがとうございました!!

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