※前回記事は!⇒【久々の故郷は…】(☜)
当初、僕は「オープン・トライアウト」という、自分でプロチームに受験料を払い、トライアウトに参加させてもらうという、一般者向けのトライアウトに参加する気でいました。
しかし、プーマスの監督に相談したたところ「オープン・トライアウトは駄目だ。チームは受験料が目当てで、選手を真剣に見る気は無い。俺が直接プロチームに電話して、Yojiがプロチームに練習参加できるようにする。」と言われ、それまでは、PDLパームビーチ・プーマスの兄弟チーム「プーマス大学チーム」で、練習と試合を重ねる事になりました。
その頃、僕はこの監督の事を、全部ではないけど一応、信頼していました。
話だと「プロへの練習参加は2、3月。」という事で、それまではプーマス大学チームで、練習と公式戦に参加しまくりました。
この時、僕は本当に幸せを感じていました。
日本に居た約半年間はサッカーできず、1人で壁にボールを蹴ったり(これも親に怒られてできなくなった)、走り込みを行ったりする毎日でした。それが今は、例え大学チームとは言え、一緒に真剣にボールを蹴ったり、試合したりできる仲間が居る…。これがどれだけ幸せな事か、日本で半年間、サッカー環境を失った事で、改めて実感しました。そう考えると、あの日本での半年間も、無駄ではなかったと思います。
※プーマスのチームメイトと。
毎日の練習と毎週の試合(時には週3試合に出場する事もあった)を重ねる事で、半年間のブランクも感じさせないほど、自分のコンディションは上がっていきました。いや、むしろこの時の状態は、今までのサッカー人生の中でも最高とも言えるものでした。
「プロの練習参加に向けて、万全の調整ができている…」あとは、それを待つばかりです。
…3月も半ばにきました。まだ、プロの練習参加は有りません!再度、監督に聞くと「今度、遠征でニューヨークに行く事になった。そこでの試合にプロの監督・コーチが視察にくるから、Yojiはそこでアピールできる。」と言われました。「プロとの試合も有る。」との事です。
イライラする気持ちを我慢し、ひとまずその遠征に集中する事にしました。
そして「フロリダ→ニューヨーク(バージニアなども)遠征」。
フロリダからキャンピングカーとワゴンに乗って、2日間かけてニューヨークを目指す、アメリカ縦断の旅。ずーっと車での移動、しかも気候は全然違うし(フロリダは真夏、ニューヨークは真冬の気候)、試合に向けてのコンディション調整は、非常に難しい状況でした。
※ニューヨーク遠征スタート!!キャンピングカーに乗り込むYoji!!
※荷物を詰め込む選手達。いよいよ出発!!
それでも試合には何とかフィットさせ、ニューヨーク上陸後、最初に行われた試合では、凄く良いプレーをしました。しかし、それは大学チームとの試合で、僕にとってメインの「プロチームとの試合」ではありません。この試合後、監督は「あさってプロと試合する。」と言いました。
※キャンピングカー専用の駐車場。遠征中は、ここが僕達の「基地」になります!
※「基地」キャンピングカーの中で、試合後、ビールを飲んでくつろぐ選手達。ちなみに僕はビールが飲めません。
…そして「あさって」。またもどこかへ大移動して、ようやく試合会場に到着。監督は全員でのミーティングの際も「今日の試合はプロを目指すYojiにとって大事な試合になる。」と言っていました。
しかし、いつまでたってもプロチームはやって来ません!…結局、試合は中止になりました。つのる苛立ち…。
さらにはその後、予定されていた他のプロチームとの試合も全て中止となり、移動だけで往復3日間もかけてニューヨークに来たのに、わずか2試合(しかもプロチームじゃない)を行ったのみで、フロリダに帰る事となりました。
ニューヨーク遠征で試合が中止になった事に関しても、監督から何も具体的な説明が無く、我慢できず監督と直接、話をする事にしました。
そこで監督は「確かにプロチームとの試合は中止になったが、行われた2試合に、プロのコーチは視察に来ていた。」と言いました。
さらに「3チームのコーチが全員、Yojiの事を評価していた。けど、2チームは『外国人のGKはいらない。』との事。しかし、もう1チームは、Yojiに興味を示している。」との事です…。
…けど、さらに凄い展開が有りました。
監督は「ただ、そのプロチームはお勧めできない。給料も安い。それなら、俺が以前プレーしていたイングランドでプロになった方が良い。給料も良い。今度、イングランドに一緒に行くか?」と言いました。
…イングランド行き!?予想以上の展開です!
…しかし、今、目の前にこうしてアメリカで念願のプロになるチャンスが有る…。ただ、そのプロチームでプレーしても、監督が言うように、その先はあまり期待できない。プロになれるなら、もちろんイングランドの方が良い。けど、今、僕に興味を示しているアメリカのチームもプロには違いない…。
どっちを選ぶべきか…?悩みました。
「2005年3月」後半。
あの監督にしては珍しく「イングランド行き」が、予定通りやってきました(笑)。
けど、監督には渡英前こう言われました。
「実は今回、Yojiが練習参加に行くイングランドのプロチームのGKコーチは、5月に我がプーマスに臨時コーチとしてやって来る。その時、そのコーチがYojiを気に入れば、Yojiのイングランドでのプレーが実現する。だから、今回、無理してイングランドに行く必要はないぞ。ただ、もちろん今回行けば、そこでチーム関係者とも知り合えて、プロセスの第一歩になるから、良い事ではある。どうする?」
つづく YOJI
※連絡先メールアドレス☟☟☟
cafehondurasyoji@hotmail.co.jp
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